文春オンライン

韓国のタブーに挑んだ『反日種族主義』 ソウル大元教授が指摘する“慰安婦シンドローム”とは?――文藝春秋特選記事

韓国人による“壮大な自己批判”の試みは一読の価値あり!

2019/11/17
note

「日本の“良識的知識人”にも責任がある」

 本書には、いわゆる徴用工問題に関する韓国における「奴隷労働」説に対する実証的否定や、竹島問題について「韓国固有の領土」主張への実証的批判、さらには日本統治時代に朝鮮総督府が「韓民族の精気」を断つため各地の山に鉄杭を打ち込んだという、いわゆる“風水迷信”の実態など多くの「種族主義現象」が紹介されている。

韓国が実効支配を続ける竹島 ©iStock.com

 韓国における日本がらみの公式化された多様な「反日ウソ」が、韓国人の研究者によって厳しく暴かれているのだが、李教授はインタビューの最後に「反日種族主義には日本のいわゆる“良識的知識人”にも責任がある。彼らには贖罪感という善意はあったかもしれないが、それが韓国社会で反日ウソが維持・強化される原因にもなった」と語っていた。

出典:「文藝春秋」11月号

 本書は韓国人にとっては壮大な「自己批判の作業」である。それがベストセラーになっていることを韓国社会のある種の変化の兆しとして期待したい。それ以上に李栄薫教授の安寧と「自由な個人」としてのさらなる健筆を心から祈りたい。

ADVERTISEMENT

 李栄薫教授へのインタビューの全文は、「文藝春秋」11月号および「文藝春秋 電子版」の「『反日種族主義』と私は闘う」に掲載されている。

文藝春秋

この記事の全文は「文藝春秋 電子版」で購読できます
「反日種族主義」と私は闘う
韓国のタブーに挑んだ『反日種族主義』 ソウル大元教授が指摘する“慰安婦シンドローム”とは?――文藝春秋特選記事

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文藝春秋をフォロー