Q このまま好きな人に出会わない人生なのでしょうか
好きな人ができません。 20代の頃に「まだ出会ってないんだよ」と言われた言葉を信じてきましたが、40歳になってしまいました。友人は皆結婚しているのに、こんなくだらないことで悩んでいるのが情けないです。
このまま好きな人に出会わない人生なのでしょうか。出会う努力みたいなものをすべきなのでしょうか。教えてください。(40歳・男性)
A 好きだの、愛しているだの、そんなことはどうでもいいね。どうせあとからついてくる。
数年前、友人が音信不通になった。まえに血を吐いて倒れたことがあったので、みんなで体の心配をした。わたしもなんどか電話をかけて、ようやくつながったとき、かれはすごくヘンなテンションでこういっていた。「かの女に浮気がバレてしまって、おもいきりグーでぶん殴られました。1メートルほどふっとびましたよ。ケケケッ」。そのあと、友人は浮気相手とわかれろと迫られたのだが、好きだからわかれられない。それで心がしずんで、ひとり部屋にひきこもっていたんだという。かわいそうだ。どうしたらいいか。わたしはアドバイスをもとめられたので、当時、おぼえたての詩吟を披露することにした。
皮にこそ男女の色もあれ 骨にはかわるひとかたもなし(一遍上人)
わたしがうたいおえると、電話ごしに、かれのすすり泣く声がきこえてきた。ちなみにこの詩、男女の色恋というのは、生きていて皮がついているときにだけ芽生えるものだ、死んでしまって骨になっちまえば関係ないぜというものだ。これどっちの意味にもとれて、どうせ死ぬのだから恋愛なんてしても意味がないんだともとれるし、逆に、どうせ死ぬのだから死んだつもりでやってみやがれともとれる。このとき、友人がどっちの意味で泣いていたのかはわからない。ただその後、「かの女」とよばれるひとがやたらと増えていったことだけはたしかだ。ほんとうはだれが好きなのか? 好きだの、愛しているだの、そんなことはどうでもいいね。どうせあとからついてくる。死んだつもりでわめいてみやがれ。やりたいだけ、やりたいだけ、オレはおまえとやりたいだけだ。いいよ。ぶん殴られてわらってしまえ。煮ても焼いてもセックスだ。ケケケッ。
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