「お出ましになる場にふさわしいかどうか」という視点
フリルやレースを甘くなりすぎないように取り入れられるのは、雅子さまらしいスタイルの1つではないだろうか。例えば、秋田県で行われた全国豊かな海づくり大会の歓迎レセプションで、雅子さまはホワイトのスーツをお召しになり、そのジャケットには細やかなフリルが施されていた。スカートのデザインによって縦長のIラインを作ることで、全体的にシャープな雰囲気を演出されていた。
さらに、令和初の国賓として来日したアメリカのトランプ大統領夫妻を迎えた宮中晩餐会では、ショールカラーのシースルージャケットに、ノースリーブのドレスをお召しになっていたことは記憶に新しいだろう。この時、雅子さまは16年ぶりに、食後にお茶などを飲みながら歓談する後席(こうせき)にもお出ましになった。
私がこれまで雅子さまのお召し物に注目してきたなかで、衣服の美しさというよりはむしろ、お出ましになる場にふさわしいかどうか、という視点からお選びになっているのでは、と思うことがあった。特に令和の時代に入り、スーツやドレスを新調される機会が増えてからは、それぞれの式典の性質や雅子さまのお役目を一層考えられているのではないかと拝察している。
その意味で、お召し物は雅子さまのお気持ちをうかがい知ることができるポイントの1つだと言えるだろう。これから行われる「即位の礼」の一連の儀式を通じて、雅子さまの装いへの関心はより高まっていくのではないだろうか。
2019年 皇室部門 BEST5
1位:雅子さまの“2大夜会ドレス” 「饗宴の儀」ローブデコルテのフリルと「宮中晩餐会」レースに込められたもの
https://bunshun.jp/articles/-/19039
2位:「とてもかわいらしい方ですね」天皇が抱いた第一印象と、雅子さまの使命感
https://bunshun.jp/articles/-/19029
3位:紀子さま53歳 はにかむ「川嶋紀子さん」から「皇室顔」になられるまでの30年
https://bunshun.jp/articles/-/19026
4位:須崎ご静養で日焼けされた“大人ワンピ”の愛子さま 高校最後の夏休み
https://bunshun.jp/articles/-/19025
5位:眞子さまと佳子さま “お揃いのアイボリースーツ”でマクロン大統領夫妻のお隣に
https://bunshun.jp/articles/-/19022