「週刊文春WOMAN」は、12月20日に創刊1周年記念号を発売。年4回刊の季刊誌となる。

「週刊文春WOMAN」創刊1周年記念号

「週刊文春」初の女性編集長を起用した「週刊文春WOMAN」は、2016年元旦にセブン‐イレブン限定で10万部を発行したパイロット版(表記は「週刊文春Woman」)が発売後1週間で完売。雑誌不況の中、83.2%という驚異的な実売率を記録した。

 満を持して2018年12月29日に定期刊行化(年3回刊)し、これまで2019年正月号、2019年GW号、2019年夏号と発行してきたが、幅広い世代の好奇心旺盛な女性たちに支持され、平均発行部数21万部を数える存在に成長している。

 そこで創刊1周年を機に、年3回刊から年4回刊に増刊。刊行スケジュールも12月、3月、6月、9月と3カ月毎に一新し、今後は季刊誌として刊行することとなった。

「パイロット版の企画を立てたのが2015年3月。『週刊文春』編集部で特集班デスクを務めていましたが、当時、世の中で喧伝されていた“女性活用”というワードに釈然としないものを感じていました。『女性は活用される側なの?』という議論も起きつつありましたし、仕事も家事も育児も介護も担う女性たちのギリギリの状況は改善のきざしもありませんでした。それから3年。定期刊行化した2019年は、MeToo運動の広がりや韓国フェミニズム文学の記録的ヒットに代表されるように、日本の女性たちが自分の置かれた場所について考え、ことばを発するようになった年でした。誌面づくりで大事にしているのは、何事にもとらわれないこと。『女性は普通こうする』『女性誌でこんな話題は扱わない』『こっちのほうが生きやすい』といった固定観念は脇に置き、女性たちの率直な疑問、興味、心の内のモヤモヤに応えていく雑誌でありたいと思っています」(「週刊文春WOMAN」編集長・井﨑彩)

 表紙画は引き続き、香取慎吾氏が担当。今回の創刊1周年記念号で4作目となる。

「創刊にあたり、『いま新しい人生を切り開くことを楽しんでいる方、それが作品から感じられる方にお願いしたい』と思い、真っ先に頭に浮かんだのが香取さんでした。B5判の雑誌ですが、毎号60号(縦1303mm×横970mm)という大きな作品を描かれています。GW号では描きあげた作品を自ら納品し、文藝春秋社内の保管部屋まで運んでくださるなど、この1年間、その軽やかさ、積極性には驚かされてばかりでした。今回の創刊1周年記念号は、東京オリンピック、東京パラリンピックが開かれる2020年のはじまりのタイミング。国際パラリンピック委員会の特別親善大使として、この数年、力を注いできた香取さんに『パラリンピック』というテーマを提案しました」(「週刊文春WOMAN」編集長・井﨑彩)

 創刊1周年記念号の表紙画に、香取氏が名づけたタイトルは「goal」。

「パラリンピックというお題をいただいたときに、マラソン選手が、ゴールテープを切って笑顔のまま目を瞑った瞬間を絵にしたいと閃きました。(中略)ゴールって、終着点みたいな意味合いにとられがちだけど、辞書を引くと、目標とか目的っていうのが第一義なんですよね。終わりのゴールじゃなく、目標、始まりの言葉としてゴールを使うことって、あんまりないから、いいかなって」(創刊1周年記念号に掲載される香取氏インタビュー「あれから3年経って」より抜粋)

photograph:Tetsuo Kashiwada
photograph:Tetsuo Kashiwada

 ロングインタビュー「あれから3年経って」では、2020年元旦に発売するソロアルバムの創作秘話、さらにこれまでの日々を振り返りながら、香取氏が自身の現在地を語っている。

 創刊1周年記念号にはほかにも、現在女優業を休業している小泉今日子氏に内田也哉子氏が一対一で向かい合い、彼女の人生について聞き取った様子を綴るエッセイ「the day after tomorrow」、秋篠宮家への一連のバッシング報道に疑問を呈する三浦瑠麗氏と山下晋司氏の対談「秋篠宮家そんなに悪いの!?」、故・内田裕也氏の遺品から見つかった故・樹木希林氏からのファックスを紹介するグラビアなど、全184ページの豪華なラインナップが掲載される。

週刊文春WOMAN vol.4: 文春ムック

 

文藝春秋

2019年12月20日 発売

INFORMATION

「週刊文春WOMAN」創刊1周年記念号
2019年12月20日発売 定価500円+税 全184ページ
※次号は3月23日発売予定