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池上彰が選ぶ「GWにどこにも出かけない人に薦めたい3冊」

2017/05/01

genre : エンタメ, 読書

『ベストセラーコード』

 ジョディ・アーチャー&マシュー・ジョッカーズ著、川添節子訳(日経BP社)

 まとまった休みに読みたい本は、ベストセラーのリストに出ている本ですか? それとも、これから話題になりそうな本をいち早く見つけたいですか? いやいや、人がどう考えようと、自分が面白ければいいんだよ、という人もいるでしょう。

 ベストセラーになる本には、何か共通点があるのではないか。それをコンピューターで分析してみたら、どんな結果になるのか。それを試したのが、この本です。

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 この本を読んだだけでベストセラーは書けないでしょうが、読者が読書に何を求めているかは、わかるかも。

©文藝春秋

『旅人よ どの街で死ぬか。』

 伊集院静 著(集英社)

 せっかくの連休なのに、旅行に行くことができない人。それなら読書で旅を味わいましょう。

 私の場合、旅の途中で読む本を持って出たところ、その本に夢中になって、肝心の旅の記憶が全くないという事態になったこともあります。それくらいなら、どこにも出かけずに本の中へと旅立つ方がいいでしょう。

 伊集院氏のような旅は、なかなかできるものではありません。いや、常人なら絶対無理ですが、だからこそこの本で得難い旅の経験ができるはずです。

『成功する人は偶然を味方にする』

 ロバート・H・フランク著、月沢李歌子訳(日本経済新聞出版社)

 あなたは仕事で成功したいですか? 人生で成功したいですか? 

 そりゃあ、失敗するより成功したほうがいいでしょう。成功した人の多くは、自分の成功は努力と知力の賜だと思っています。

 でも、本当でしょうか。たまたま恵まれていた環境にいたから成功したとは思いませんか? 

 もしそうなら、多くの人が成功できるような環境づくりこそが大切だとは思いませんか。人々の感情や行動を経済学で分析してみると、意外な事実が見えてきます。

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