ディズニーホテルが打ち出した対策とは?
東京ディズニーリゾート・ディズニーホテルでは、2016年4月に申込金制度がスタートした。ディズニーホテルとは、東京ディズニーリゾート (TDR) 直営ホテルを指す。「ディズニーアンバサダーホテル」「東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ」「東京ディズニーランドホテル」というデラックスタイプに加え、エリア外になるが、2016年6月に開業した「東京ディズニーセレブレーションホテル」というバリュータイプも誕生した。
申込金制度とは、ディズニーホテルの予約時に宿泊代金の一部を支払うというもの。申込金は宿泊料金の一部として取り扱われるが、規定日以降は当然キャンセル料を支払わなければならない。申込金は、1室1滞在につきデラックスタイプで3万円、バリュータイプで1万5000円という設定。キャンセル料も一般のホテルで3日前からというケースが多い中で、ディズニーホテルは14日前から発生するので利用者は注意が必要だ。
ディズニーホテルのような、周辺ロケーションも含めたディスティネーション的要素の強い人気ホテルは、年間を通して早期から予約が埋まる傾向がある。予約の競争率が高いホテルということだ。例えば、まだ同行するかわからない友人のために単独で複数のホテルを仮押さえし、結果直前にキャンセルということになれば、他の希望者が予約する機会を逸することにもなる。そうした点からも申込金は歓迎されるべき制度であろう。いずれにせよ、申込金といい14日前からのキャンセル料といい、ディズニーホテルはある意味でホテル業界の理想ともいえる。
ノーショーや、キャンセル料が請求されないことを前提とした安直な予約は論外だが、不慮の事故や病気など、どうしてもキャンセルしなくてはならない時もあるだろう。ギリギリまで行くか行かないか決められない気持ちはわかるが、なるべく早めに決断して連絡するに越したことはない。キャンセルの連絡は電話が確実。予約サイト経由で予約した場合も直前の場合はウェブ上でキャンセル処理ができず、ホテルへ直接電話すべき場合もある。早ければ早いほどホテルは別の利用者へ売るチャンスが増える。キャンセルによってホテルは損害を被るということを、利用者は再度認識する必要があるだろう。
【追記】
キャンセル問題の実状に触れることで、利用者の安直なキャンセルへの警鐘と業界のキャンセル料問題をクローズアップするつもりでしたが、直前キャンセルを推奨しているかのように読み取れる箇所があるとのご指摘をいただき、加筆・修正をしました。(2017年5月4日10時00分)