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こんな噂が流れる職場で、安心して働けるのか?

 そもそも、このAさんがゲイかどうかなど誰にも判断できないことなのですが、勝手に誰かのセクシュアリティを決めつけて、噂ばなしに花を咲かせています。はたして、そんな環境で安心して働けるでしょうか?

 とくにセクシュアリティに関してこのように噂を広めることは、アウティング(勝手にセクシュアリティを暴露すること)に繋がりかねません。アウティングによって職場で居場所をなくしたり、いじめが起きたり、最悪の場合自殺をしてしまう人も…。アウティングとはそれだけ、誰かを深く傷つける可能性があるのです(アウティングに関する漫画はこちらから)。

https://twitter.com/palettalk_/status/1171721851116118016

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 では、もしあなたがこんな噂ばなしを目撃したら、どうすればいいのでしょう?その場で、「こういうのはやめよう!」と言えるのが一番いいかもしれませんが、その場の空気もあるし、職場での関係性によっては難しいこともあると思います。

 そこでまずできることは、あなた自身がこの噂ばなしに乗ってしまわないこと。そして、もしあなたが仮にAさんのセクシュアリティなどを知っていたとしても、決して暴露しないことが大切です。これ以上、アウティングの危険性を高めないようにしたいですね。

 そして、それ以上噂を広めないこと。噂というのは、ついつい誰かに話したくなってしまうこともあると思います。でも「それは誰かを深く傷つける可能性のあることだ」ということを理解していれば、それ以上噂ばなしの暴力に加担しないですむかもしれません

 そして噂ばなしをしている人に注意や指摘ができる人、たとえば上司などに相談できるかを考えられるといいかもしれません。その際に、噂ばなしの内容は詳細に伝えなくて大丈夫(それ自体がアウティングになってしまうかもしれないので)。「誰かを傷つける可能性のある噂ばなしが流れている」というのは組織の心理的安全性を損なうことに繋がってしまいます。上司を含めて組織全体で取り組んでいくことができれば、職場はもっとすごしやすいものに変えていけるかもしれませんね。

 組織内だけで解決が難しい場合には、勉強会やセミナーを通して「性の多様性」や「無意識の偏見」について継続的に学ぶ機会を作っていくことも有効かもしれません。皆が安心して働ける環境を作るために互いの性のあり方を尊重する、そういう会社が増えていくことで、多くの人が心安らげる場所を持てるようになるのではないでしょうか。

(漫画:ケイカ、編集後記:伊藤まり

 パレットークでは、「こうあるべき」を、超えてゆく。をテーマに、LGBTQ+、フェミニズム、多様性について、漫画やインタビューを通して発信している。

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