「テレビはつまらない」「テレビ離れ」など、テレビにまつわる話にはネガティブなものが多い。
しかし、いまなお、テレビは面白い!
そんな話をテレビを愛する「テレビっ子」たちから聞いてみたいというシリーズ連載の5人目のゲストは、新日本プロレス所属のプロレスラーである獣神サンダー・ライガーさん!
テレビ創世期を代表するヒット番組が力道山のプロレス中継であるように、プロレスとテレビは切っても切り離せない関係。
その中でもライガーさんは、そのキャラクターと笑いのセンスで、バラエティーに引っ張りだこ。そんなライガーさんのお部屋で、バラエティー番組やお笑いのことなどについて伺った。
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初めてのバラエティー出演『ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!』
――ライガーさんは、数多くのバラエティー番組に出てますけど、最初に出られたのは?
ライガー 『ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!』ですね。ほぼレギュラー的な扱いをしていただいて。本当に勉強になりました。内村(光良)さんと南原(清隆)さんって全然性格が違うんです。南原さんは直感で動いてるタイプで、内村さんは計算して動いているんじゃないかというぐらい、性格の違いがすごくあって。テレビはどういうものかって、そこで勉強させてもらったりして、ほんと感謝してます。
――ディレクターさんから何か言われたりとかはありましたか。
ライガー 特にないです。
――もうお任せみたいな。
ライガー そうですね。まぁディレクターさんにしても得体が知れないじゃないですか。こいつ何者? みたいな。とりあえずやってみて、みたいな感じだったんじゃないですか。
――最初バラエティーからオファーが来た時というのは、どういう思いだったんですか。
ライガー いや、どういう思いというのもなかったですけどね。あの当時、藤波辰爾さんとかよくテレビに出られてて『毎度おさわがせします』とかにも出てたんです。目立つ格好してますし、その流れで使っていただけたんじゃないのかなと思います。
――出る時に抵抗感みたいなものは?
ライガー 全くないです。もうおかしくて、ウキウキワクワクでしたね。
『生活笑百科』に仁鶴・阪神・巨人が揃ったら「ヤッター!」
――お笑い番組は子供の頃、観てたんですか。
ライガー 僕、広島なんで土曜日、日曜日と吉本新喜劇が放送されてたんです。母親は元々、大阪の人間なので、大阪の血も入っているからテレビはそういうのをしょっちゅう観てました。当時はドリフもやってたじゃないですか。それでちょっとしたら『(オレたち)ひょうきん族』も始まりましたから。お笑い関係は大好きですね。あとは落語! 僕、ホントに落語家になりたいなと思った時期もあったんですよ。
――落語家に!
ライガー (笑福亭)仁鶴さんが大好きで。落語は仁鶴さん、漫才は(オール)阪神・巨人さんっていうのが僕の中にあるんです。自分にとって神ですよ!
――仁鶴さんの、特にこの噺が好きとかはあるんですか。
ライガー 『初天神』とかね。『青菜』も『七度狐』も面白い。
――他の噺家さんと仁鶴さんは何が違ったんですか。
ライガー 何なんだろう? もう子供の頃からゲラゲラ笑ってたんです。昔ね、親父の車にガチャンって入れるビデオテープくらいの大きさのヤツがあったんですよ。音が流れて出てくるんですけど、それで落語を聞いてましたね。大好きだったんですよ。大人になって改めて買って、また聞いたりすると、やっぱり同じところで笑うんですよ。
――落語家になろうとさえ思ったんですものね。
ライガー 落語いいなぁと思って。でも、僕は大阪弁がうまく喋れないから、上方落語できないなって、あきらめたんですけど。落語家さんはかっこいいですね!
――今だと仁鶴さんは、NHKの『(バラエティー)生活笑百科』をやられてますね。
ライガー 笑百科! 「ルルルルル~ルルルルル~♪ ワーッ(パチパチパチパチ)」
――あはは(笑)。ご覧になりますか?
ライガー 観てる! あれ阪神・巨人さんが出る時あるじゃないですか。ヤッター! ってなります。
――ああ、神が3人揃うんですね(笑)。
ライガー あれいいよー! 揃ってるから最高でしょう。
――仁鶴さんとお会いしたことは。
ライガー あります。大阪のテレビ番組でご一緒させていただきました。緊張して「仁鶴さんだ! 神だー!」って。それぐらい僕にとって、仁鶴さんは本当に大好きです。