ロメロ・スペシャルの知名度を上げてくれた『水曜日のダウンタウン』には感謝してます
――最近は『水曜日のダウンタウン』や『クイズ☆正解は一年後』などTBSの藤井健太郎さんの番組によくご出演されてますけど。藤井さんはどんな方ですか?
ライガー すごく気を遣っていただいてます。藤井さんは学生の頃に、僕のサイン会に来てくれたそうなんですよ。僕は覚えてないんだけど、整理券を持ってなかった藤井さんに「いいよいいよ」ってサインしてあげたらしいんです。すごくプロレスファンなんですよね。
――ロメロ・スペシャルがプロレスに還元されたり(※『水曜日のダウンタウン』の「ロメロ・スペシャル相手の協力なくして成立しない説」などで再びロメロ・スペシャルが脚光を浴びた)。
ライガー そうですね。ロメロ・スペシャル、あれで一気に知名度が上がりましたね。やっぱりその技をかけようとした時にお客さんの反応が全然違う。ホントに感謝してます。あと、うちの棚橋弘至とか真壁刀義とかもそうですけど、テレビに呼んで頂く機会が増えてきて改めて、この人達はプロレスラーなんだ、プロレスをやってるんだ、とか見られるようになってきたというのが大きいんじゃないでしょうか。
――プロレス好きの女性も増えていますよね。
ライガー イケメンの選手がよく画面に出る。それで興味をもっていただいて、女性にも会場に足を運んでいただいて。それについてきた男の人も会場にくる。相乗効果がすごくあったんじゃないかと思いますね。深夜になって、プロレスを観に来る人が少なくなったと言われた時期もありましたけど、逆にそういう方たちにも観てもらえるようになったんです。それで今「プ女子」っていう、女の子のファンに繋がっている部分もあるんじゃないのかなと。やっぱり女性が増えれば女性も行きやすいじゃないですか。プロレス観てみよう、面白いらしいよ。それで会場に女の子多いらしいから行ってみない? みたいなので、こういう風になってくるんだと思うんです。
やっぱり古舘さんのあのしゃべりというのはすごい
――ライガーさんも最近はゲスト解説もされてます。そういう時って何か自分で心掛けていることってありますか。
ライガー 楽しむことですね。元々は中学の時からプロレスファンでプロレスごっこをやったりしてたから難しいことわからないですよ。時には暴言も吐いたりするし。「こんなこと支持するファン、バカじゃないの?」とか。だからディレクターさんに、「すいませーん、また暴言吐きました」「いや、もうライガーさんらしくていいです」って。ほんとに楽しんでますね、解説じゃなくて(笑)。それでその目線がファンの人に言わせると、同じ目線。すごく共感できるって言ってくださる方もいる。「ライガーさんが楽しんでいるの、すごく楽しいです」って。よくわからないような褒め方をされる(笑)。
――ホントに感情が伝わってきます。
ライガー だからモットーとしては、ファンのみなさんと一緒に素直にプロレスを楽しむ。難しいことは頭のいいアナウンサーが背負ってくれますよ。
――アナウンサーの実況で印象的なのは?
ライガー やっぱり古舘(伊知郎)さん。古舘さんのあのしゃべりというのはすごい。それまでは淡々としゃべるような実況が普通でしたけど、それを変えましたよね。それがあの時代の藤波さんと長州(力)さんの一戦にすごく合ってましたよね。アンドレ(・ザ・ジャイアント)とか「一人民族大移動」なんて、意味が分からない(笑)。
――古舘さんに自分の試合を実況してもらいたかったという思いは?
ライガー いやいや、古舘さんの実況は自分が見たり聞いたりしていたものとして、大切なんです。でも、田中リングアナ、“ケロちゃん”にコールしてもらえたというのはやっぱり嬉しかったですね。それはみんなファンだったらそれぞれあるんじゃないかな。そういう憧れの人たちにしてもらえるっていうのがね。嬉しいですよ。
獣神サンダー・ライガー/89年4月24日、東京ドームでの小林邦昭戦で獣神ライガーとしてデビュー。5月25日、馳浩を下して第9代IWGPジュニアヘビー級王座を初奪取。以降、同王座には歴代最多となる11度の戴冠を誇る。90年1月に獣神サンダー・ライガーに改名。IWGPジュニアタッグ(戴冠6回)やジュニア8冠王座など、国内外の団体問わず数多くのベルトを獲得。現在も“世界の獣神"として、絶大な人気を誇る。得意技はロメロ・スペシャル、垂直落下式ブレーンバスター、掌底、ライガーボム、空中胴締め落とし。170cm、95kg。
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写真=白澤正/文藝春秋