カナダからトップカーラーが続々来日
コーチにフォーカスすると、富士急も今大会は現役の、しかも世界トップクラスの選手をコーチボックスに座らせている。カーリング王国のカナダでプレーし、今季はブリティッシュ・コロンビア州の代表としてカナダ選手権にも出場予定のジム・コッターだ。中部電力の両角コーチ同様、ナイトプラクティスにも参加し、的確なストーンチェックでチームに石の情報を提供してリスクを減らす。
「石に問題がありそうでも、(この石、怪しいなという)疑惑がコーチのチェックで確信に変わるので本当にありがたい」
スキップの小穴桃里がそう語るように、あとはチームのパフォーマンスを上げることに専念できる。
来季以降の去就は未定だが、大会を通してトップカーラーが帯同することでチームに良質の緊張感と、戦術的にも効果的なアドバイスをもたらすはずだ。北海道銀行フォルティウスとの初戦は惜敗して黒星スタートとなったが、小穴は前向きに笑う。
「いつも初戦は良くないけれど、その割にショット1つずつは悪くなくて、後半に向けて上げていけると思う。まずはプレーオフ進出を決めたい」
吉村率いる初戦キレッキレの北海道銀行
その小穴に初戦のパフォーマンスについて「キレッキレだった」と言わしめた、吉村紗也香率いる北海道銀行も連勝スタートで大会に入った。富士急とのクロスゲームを制し、続く青森CAとの2戦目も危なげない展開で快勝するも、「アイスの状況が10エンドのなかでコロコロ変わったりするので、全員でコミュニケーションを取りながらもっと良くしていきたい」と反省を忘れない。
また、今季はシーズン前から身体の使い方を意識し、他競技のトレーニングを積極的に取り入れてきた。特に現在も週1度は必ずチーム全員で行なっているヨガのストレッチの効果を実感していると吉村は言う。
「柔軟性が増した中でアップウェイト(スピードの速いショット)が力を入れなくても出るようになったので、ラインに集中できる」