昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2017/07/13

メッシが見せた覚悟

 ピケの次はブラジルの若きスター、ネイマール。

「日本には何度も来たが、毎回楽しんでいる。日本の人々は外から来る人間を温かく迎えてくれるし、食べ物も美味しい」

 次は売り出し中のトルコのベテラン、アルダ。

「バルサはすごい選手ばかり。このチームでプレーするのは僕にとって大きなチャンス」

 トルコの名門ガラタサライやスペインの強豪、アトレティコ・マドリードで輝かしい実績を積んで来たアルダだが、さすがにスーパースター3人に囲まれるとコメントも控えめだ。

 そしていよいよメッシ。

いよいよメッシ(左から二番目)が語る ©大西康之

「シーズン最初の目標はいつも同じ。最高のプレーをして、最高の結果を得ることだ。特に今シーズンは新たにやって来る監督、コーチと協力して、新しいサッカーを作り上げることを楽しみにしている」

 バルサは昨シーズン、ライバルのレアル・マドリードにスペインリーグ優勝をさらわれ、欧州の有力クラブチームが覇を競う「UEFAチャンピオンズリーグ」でも優勝を逃した。「常勝」の宿命を背負うチームは、ルイス・エンリケ監督との契約を延長せず、昨シーズン、アスレティック・ビルバオを躍進させたエルネスト・バルベルデ監督を招聘した。

 監督が替わればサッカーは変わる。バルベルデ監督は中堅チームで抜群の実績があるものの、バルサのようなビッグクラブを率いるのは初めて。メッシ、ネイマール、スアレスといった個性の強いスター軍団をどう束ねるか。見所は満載だ。

「SHARP」「SONY」「TOYOTA」に並ぶスポンサーに

 記者会見を締めくくったのは三木谷社長である。「5年間で320億円の投資は決して小さくない。このスポンサー契約を契機にどんなグローバル戦略を展開するのか」という筆者の質問に答えた。

「バルサというスペシャルなクラブとのパートナーシップは、楽天ブランドの意味を変える。楽天が世界の人々に喜んで使ってもらえるサービスを生み出していけば、投資は十分に回収できる」

「Rakuten」がスター選手の胸に躍る日は近い ©大西康之

 キックの天才デヴィッド・ベッカムの活躍でマンチェスター・ユナイテッド(愛称=マンU)がイングランド・プレミアリーグ、FAカップ、チャンピオンズリーグの三冠(トレブル)に輝いた1998/99シーズン、ベッカムの胸には「SHARP」のロゴが躍っていた。当時、イタリアの強豪、ユベントス(愛称=ユーべ)の選手の胸には「SONY」、フィオレンティーナの選手の胸には「TOYOTA」の文字があった。

 バブル崩壊後、日本のスポンサーはなりを潜めていたが、2015/16シーズンにイングランドの人気チーム、チェルシーのメインスポンサーが韓国のサムスン電子から日本の横浜ゴム(ヨコハマタイヤ)に替わった。そして今回のRakutenである。

 世界中のサッカーファンが注目するビッグクラブの選手の胸に日本企業のブランド名が輝くのは、日本のサッカーファンならば誰もが嬉しいはずだ。8月、宿敵レアル・マドリードとの対決「エル・クラシコ(伝統の一戦)」で幕をあける新シーズンが待ち遠しい。

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー