米軍の最大の課題は「ソウル防衛」だったが……
さらには、米軍にとって「北朝鮮攻略の最大の障壁」と昔から言われてきた、北朝鮮の野戦砲についても、綿密な検証が行われていた。38度線付近には北朝鮮の野戦砲がズラリと並んでいるが、これをすべて稼働させれば、北朝鮮は最初の1時間で最大7万2000発もの砲弾をソウルに撃ち込める。実際、北朝鮮は「ソウルを火の海にする」との脅し文句をたびたび用いている。
そこで、いかにこれらの野戦砲を無力化し、ソウル防衛を図るかが、米軍の最大の課題であった。2017年危機の際も、米軍はソウル防衛についての綿密なシミュレーションをおこなっている。
ところがそれから3年が経ち、米国側にはある変化が起きているという。
「極端に言えば、ソウルの防衛より、アメリカの戦略的目標を達成することを優先するということだ」(アメリカ太平洋艦隊元幹部)
◆
いったいなぜ、米国はソウル防衛を格下げしたのか? いざ戦争になった場合、米軍はどのような行動をとるのか? そして、わが日本の自衛隊にはどのようなミッションが与えられるのか?……その衝撃的な内容は、「文藝春秋」2月号および「文藝春秋 電子版」掲載の麻生幾氏のレポート「2020年の『朝鮮戦争』」をご覧下さい。
※「文藝春秋」編集部は、ツイッターで記事の配信・情報発信を行っています。@gekkan_bunshun のフォローをお願いします。
二〇二〇年の「朝鮮戦争」 金正恩「衝撃の重大決定」
【文藝春秋 目次】「消費税ゼロ」で日本は甦る<政策論文>山本太郎/<総力特集>2020年の「羅針盤」/わが友中曽根康弘 渡辺恒雄
2020年2月号
2020年1月10日 発売
特別定価980円(税込)