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「ごくごく小さな幸福感」を描き続けたある画家が、この世に残した風景とは

「ごくごく小さな幸福感」を描き続けたある画家が、この世に残した風景とは

アートな土曜日

2020/02/22

画家は急逝。絵だけが残った

 小さいころから絵を観たり描いたりするのが好きだった黒坂は、美大に進み油絵を学んだ。いったん就職するも2年ほどで退社し、集中的に絵を描きはじめる。個展などをおこなうと同時に、イラストレーションの仕事も多く手がけた。

 

 絵で表現することを生業にしてみると、どこにも正解なんてない、すべてを自分で決定していくことのたいへんさに直面したが、そこにまたおもしろさもあると気づき、描くことをたゆまず続けてきた。

 けれどその歩みは、昨年になって途絶えた。若くして帰らぬ人になったのだ。

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撮影:清家正信

 それでも絵は残った。遺作展となる今展で、ひとりのアーティストがたしかに見ていた風景を共有したい。

 
「ごくごく小さな幸福感」を描き続けたある画家が、この世に残した風景とは

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