中村市長も育休取得中は「育休がんばってね」という声をかけられる一方、「市長があんなことをして」などと批判的な声も届いた。それでも育休をとり、そうした議論がおこること自体に意味があったと考えているという。
だからこそ、小泉大臣の決断にはエールを送る。
男性でも気兼ねなく育児できる社会を創る
「たとえ大臣や首長であっても、一人の人間の取り組みによる直接的な影響は限定的なものだと思いますが、最初に決断して実行する人がいなければ、後は続きません。育休を取得するという決断の発表で終わるのでなく、育児をする中で感じたことや考えたことなども随時発信していくことで、男性育児に対する理解者・賛同者を増やし、男性でも気兼ねなく育児ができる社会を創っていきましょう」
2か月の育休を終えた中村市長は「子育てには楽しみも当然あるが、やはり大変だ。親や地域の人のサポートなしで、夫婦だけで育児をやりなさいと言われたら、音を上げたくなることもあると思った。まして父親が仕事に時間とエネルギーを取られてばかりだと、母親はつらい。私の育児参加は朝の1、2時間と、夜の3、4時間だけだったが、それでもきついときはあった。大事なのは、いつでも手助けできる環境を作ることだ」という。
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中村市長は、育休をとった2か月間、どのように仕事をし、どのように育児をしたか。育休の日々を綴った「西尾市長の『夜だけ育休』日記」は「文藝春秋」3月号と「文藝春秋 電子版」に掲載されています。
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進次郎必読! 西尾市長の「夜だけ育休」日記
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