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菅長官は「立皇嗣の礼」規模縮小を事実上示唆
4月には、秋篠宮さまが事実上の皇太子に当たる皇位継承順位第1位の皇嗣となられたことを内外に示す立皇嗣の礼が挙行されます。立皇嗣の礼は皇嗣になったことを公に宣明される中心儀式の宣明の儀と、それを受けて天皇・皇后両陛下にご挨拶を行う朝見の儀、祝宴に当たる饗宴の儀の3つからなり、いずれも憲法で規定する国事行為として取り行われます。宣明の儀と朝見の儀は19日に、饗宴の儀は21日に予定されていますが、菅義偉官房長官は2月27日の記者会見で、新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえて、立皇嗣の礼の規模縮小や手法の見直しを事実上示唆しています。影響は広がるばかりなのです」(同前)
安倍晋三首相が2月26日に突如、全国的なスポーツや文化イベントの中止や延期、規模縮小を要請したことで、一気に国内中に広がった自粛の動きだが、自粛の効果が顕在化するのは、果たしていつのことか。それとも効果は出るのか、出ないのか。
景気後退を懸念する声を振り払って昨秋、消費税の増税に踏み切り後戻りできない状況下で、インバウンドによる経済効果が顕著に出る春節の時期に武漢市のある湖北省からの中国人観光客をシャットアウトできず、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に乗客乗員を“幽閉”して武漢に次ぐホットスポットにしてしまったのが、安倍政権である。
出口が見えない「コロナ禍」に、天皇・皇后両陛下のご訪英も翻弄されることとなっているのは、残念なことと言わざるを得ないだろう。
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