昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2020/03/16

 そして、あの「We Are」をどんな時もやり続け、名物にしてくれたのも大地だった。元はファンの結束を高めるための応援の一つだったものを、勝利の儀式に昇華したのだった。最初は井上や高濱ら年の近い選手を連れて、そしていつしかその日のヒーローや若手を連れてメガホンを持って、ライトスタンドの前で肩を組んで一緒に跳ぶ。そのあとに益田と三木とで腕をぐるぐる回してロータッチ。勝利の喜びを分かち合うという、単純かもしれないが、どこもやっていないことをやってくれた。12球団でもマリンだけの光景を作ってくれた。

 チームのいい時も悪い時もずっと先頭に立ってプレーしてくれた大地。キャンプで背番号7を見るたび、あれ?と何度も思ったが、オープン戦で何試合かを経てやっと慣れた。クリムゾンレッドのユニフォームを着た大地も見た。オープン戦で実際に見る機会があればと思ったが、シーズン開幕後に持ち越しだ。

「ポスト鈴木大地」が誰になるのか

 さて、今年、福田秀平や美馬学、ジャクソン、ハーマンらかなりの補強を施したロッテだが、「ポスト鈴木大地」が誰になるのかが興味がある。まだこの時期のオープン戦だからかもしれないが、ピンチになったときに野手がマウンドに行くという光景があまり無いようにも思える。なんとなくだが、「俺が先頭に立ってやってやろう」というものが見えないような気もする。
 
 もちろんキャンプも(なお言えば今も)佐々木朗希中心の報道。それに新戦力についての話が多かったのもあった。石垣島に行けなかったので実際どうだったかがわからない。オープン戦の中継も練習の光景が映るわけではないので、そのあたりが気になる。

 ここ一番の時にチームをまとめられる存在。チームの顔となりうる存在。この2点を埋められる選手が、いま必要なのではないだろうか。

 改めて過去の報道を見てみると、「大地がキャプテンに志願」とか「オールスターで大地が中心になってWe Areを」とか、自分からぐいぐい行っていたんだなと思う。西岡剛とも、今江敏晃とも、サブローとも違う目立ち方。ここ数年ルーキーばかりが目立つチーム。それなら、ちょっと頑張ればほかの人だって目立てるはずだ。そんな活きのいい選手が出てきてほしい……と対外試合9連敗を喫したときに切に願った。
 
 オープン戦、対外試合となかなか苦戦続きのロッテ。そんなやきもきの中で、中心となる選手がこの期間で生まれてほしい。キャプテン制度が廃止されて数年経つが、願わくは、「We Are」で選手を引っ張りだしてくれるぐらいの選手が出てきてくれれば。と思いながら、今日もちょっと「静かな」オープン戦をテレビ越しに見ている。

 出てこい。やんちゃな男たち。

◆ ◆ ◆

※「文春野球コラム2020  開幕延期を考える」実施中。コラムがおもしろいと思ったらオリジナルサイト http://bunshun.jp/articles/36651 でHITボタンを押してください。

この記事の写真(1枚)

HIT!

この記事を応援したい方は上のボールをクリック。詳細はこちらから。

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春野球をフォロー
z