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2020/03/26

source : 週刊文春デジタル

genre : ニュース, 社会, 働き方, ライフスタイル

他の組織でもトラブル続出

 女性の進出にともない、トラブルが起きているのは警察組織だけではない。

 他の組織を見てみると、女人禁制の組織の最たるものと言えばかつては潜水艦勤務だったが、自衛隊では18年にとうとう解禁。まだ特にトラブルの報告はないが、いち早く11年に解禁した米海軍では14年には男性兵士による女性兵士のシャワー姿の集団盗撮事件が発覚、最近でも女性兵士のセクシー度ランキングリストが出回るなどトラブルが続発した。

※この画像はイメージです ©iStock.com

 無論、男女の比率が増えたといってもそれが男女間の不祥事が増える理由に直結するわけではない。問題は、女性登用拡大の大方針が進むなかで、それに伴って必要となるはずの制度や運用が十分に整備されきっていないことかもしれない。

ワークライフバランスは警察の課題

 警察官のなかで職場結婚が多いことは知られている。職場で生涯の伴侶がみつかることは喜ばしいことだが、それはあまりプライベートの時間が取れなかったり、私生活の規律に過度の制限がかかったりしていることの裏返しでもある。

 ワークライフバランスは現在、警察が組織を挙げて取り組んでいる課題のひとつではあるが、残業時間の削減にしても、実際は勤務した残業時間を勤務表に付けないだけのサービス残業も現場ではまだまだ見られ、道半ばだ。

 元々の規範意識の欠如は指摘するまでもないが、プライベートな時間が十分にとれていたら、果たして兵庫県警の男女は不倫場所に交番を選んだだろうか。勤務時間を選んだだろうか。

 不祥事の削減には規範意識の改革が肝であることに変わりはない。だからこそ、懲戒処分者数は2012年にピークを迎えたのを最後に減少に転じたのだと信じたい。ただ、女性登用、ワークライフバランスなどの施策がかけ声重視、実態軽視で進めば、歪みはたまる。その歪みをできるだけ少なくすることも、不祥事削減、ひいては警察組織の強化に資するはずだ。

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