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2020/05/06

source : 文春ムック

genre : ニュース, 社会

 雅子さんはピアノ教室「若草会」に通い、毎日の練習も欠かすことはなかったが、それよりも放課後や休日には友だちや妹たちと遊ぶことが楽しかった。

1971年、ピアノ発表会(宮内庁提供)

ある夜に、50匹が……「ハツカネズミ脱走事件」

 雅子さんは幼いころから、さまざまな動物、生物を飼ってきた。ヒヨコ、犬、猫、ハムスター、ウサギ、魚……。

 そんな雅子さんがいくらお願いしても、両親がなかなか飼うことを許してくれない生物があった。

 カメレオンである。

 ある日デパートの屋上のペットショップで見かけたカメレオンに、雅子さんはすっかり魅せられてしまったのだ。

 普段は聞き分けのよい雅子さんだったが、カメレオンはあきらめなかった。毎月のお小遣いをためて、自分のお金で買いたいとまで言った雅子さんに、ついに家族は折れたのだ。

 やっと家にやってきたカメレオン。小屋から取り出して家の木に這わせた。身体の色の変化、ぎょろりとした大きな目の動き。細く長い舌をくるくるっと丸めて餌を食べる様子にキャッキャッと喜んでいた。

愛犬を抱えて笑顔を見せられる雅子さま。動物好きで知られる ©AFLO

 6年生の夏には、学校で飼っていたハツカネズミを預かり、思わぬ「大事件」を起こしているのを優美子さんが語っている。

〈生物部に入っておりまして、夏休みにハツカネズミを3匹預かってきたんです。それを漬物の樽の中に入れておりましたら、休みの終わり頃には50匹くらいになってしまったんです。その50匹がある夜、樽を齧って全部脱走してしまいまして、慌てて保健所に連絡したりで大騒動でした。〉(『文藝春秋』1993年3月号)

 なかなかユニークな子どもであったことがよく分かる。