天皇皇后両陛下は、来日中であるフランスのマクロン大統領、ブリジット夫人と会見され、その後に昼食を共にされた。会見と宮中午餐への雅子さまのお出ましについて、政府は「皇后陛下の御体調に支障がなければ、天皇皇后両陛下での行事となります」と留保していたが、両陛下そろって参加されることになった。

天皇皇后両陛下 ©AFP/AFLO

 国際親善のための天皇陛下による外国賓客の接遇は、大きな注目を集める。マクロン大統領夫妻は、G20大阪サミットへの出席に先立ち、公式実務訪問賓客として6月26、27日の日程で来日。外国賓客の格式は、5月に来日したトランプ大統領夫妻は「国賓」、マクロン大統領夫妻は「公式実務訪問賓客」、その他に「公賓」として来日する外国の王族や政府のトップに分かれ、天皇陛下はこうした人々と会見される。

雅子さま ライトブルーのスーツはクールな印象

 この日、両陛下はマクロン大統領夫妻を皇居・宮殿の南車寄せで出迎えられるより30分ほど前に、半蔵門を通過された。雅子さまの表情に緊張の色はなく、落ち着いた笑みを浮かべられていた。ライトブルーのスーツをお召しになっていて、ジャケットの立ち襟のようなデザインが色とマッチして、クールな印象だった。

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 トランプ大統領夫妻に対する接遇に続いて、「皇室外交」がいよいよ本格始動している。これは、両陛下の悲願だったと言って過言ではないだろう。

 天皇陛下は、昨年9月に単独でフランスを公式訪問されている。雅子さまは訪問日程が長くハードなものであることなどを考慮して、訪問を見送られたことから、マクロン大統領夫妻とお会いになる機会を待ち望まれていたのではないだろうか。

天皇皇后両陛下とマクロン大統領夫妻 ©ロイター/AFLO

 マクロン大統領は高校時代に、演劇部の顧問だった教師・ブリジット夫人と出会ったことはよく知られている。ブリジット夫人は当時既婚だった。マクロン大統領は高校を転校したものの、29歳で結婚。ブリジット夫人は24歳8カ月年上という「歳の差婚」であることも、大統領就任当初から日本でも話題になった。そういった意味でブリジット夫人は、自分らしい生き方を貫いた女性の一人と言えるだろう。

 今年2月の誕生日会見で天皇陛下は「雅子自身もいろいろ海外での経験もありますし、このグローバル化の時代にあって、国際的な取組など本人だからできるような取組というのが、今後出てくると思います」と雅子さまの海外経験について強調されていた。