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「異様な親子」と非難されても…… 雅子さまが不登校の愛子さまに寄り添い続けた日々

「異様な親子」と非難されても…… 雅子さまが不登校の愛子さまに寄り添い続けた日々

『皇后雅子さま物語 ビジュアル版』 #5

2020/05/10

source : 文春ムック

genre : ニュース, 社会

note

 2019年5月1日に天皇陛下が御即位されて1年ーー。
 新皇后の半生を徹底取材した決定版を140枚余の胸打つ写真とともに再構成した『皇后雅子さま物語 ビジュアル版』(文春ムック)から、令和の皇后のこれまでを特別公開します。

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愛子さまが学校に行けない

 2010年(平成22年)3月5日、野村東宮大夫が愛子さまが体調の不調、通学に不安があると定例記者会見で発表した。

「同じ学年の別の組に乱暴なことをする児童がいて、宮さまを含め、他の児童に乱暴していることが原因と判明しました」

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 記者たちは、衝撃の発表に騒然とした。

2010年3月24日、学校に行けなくなったころ。長野駅で

 4月、愛子さまは学習院初等科の3年生に進級されたが、5月に入っても愛子さまの不規則な登校は続いた。雅子妃は付き添われたまま学校に残られて、教室内や廊下で授業を見守られたり、休み時間に校庭で遊ばれる姿を隅から眺められたりなさっていた。

世間から非難されても付き添いを続けられた雅子さま

 お付き添いが長期化したことから、世間からは「母子密着」「甘やかし過ぎ」「プライベート優先」などといった声が聞こえ始めた。

8月4日、須坂御用邸へ向かうため、下田駅に到着された皇太子ご一家

 最も重要なのは、愛子さまご自身が、学校に行きたがっているということだった。だが勇気が出ないといわれた。だからこそ、雅子妃は世間から非難されても愛子さまが集団生活を続けるためにはお付き添いしか方法がなかったのだ。