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新iPhone SE かつてのお手頃サイズじゃない……それでも「評価できる!」凄いポイントとは

新iPhone SE かつてのお手頃サイズじゃない……それでも「評価できる!」凄いポイントとは

2020/05/08
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ハイエンドのスペックながら実売4万円台の衝撃

 と、ここまでは筆者個人の思い入れが強い部分なのですが、それはさておき、今回のiPhone SEを客観的に見てみると、非常によくできたモデルなのは事実です。

 前述のように、外観はiPhone 8そのままですが(それゆえケースなどはiPhone 8用のものがそのまま使えます)、CPUは現行のiPhone 11 Proと同じA13が採用されたほか、メモリは従来の2GBから3GBに増量、またWi-Fiは最新のWi-Fi 6(11ax)に対応するなど、完全にハイエンドモデルのスペックです。ワイヤレス充電やApple Payにも対応しています。

iPhone 8および7用のケースがそのまま流用できます。在庫処分などで安く売られているのを見かけたら狙い目です(筆者も予備を含め2つほど買っておきました)

 もちろん、細かいところを見ていくと、超広角レンズや望遠レンズがなかったり、ナイトモードに非対応だったり、さらに容量が最大でも256GBだったりと、iPhone 11やiPhone 11 Proから見ると劣っているところは多々あります。なにより指紋認証(Touch ID)搭載モデルゆえ画面が上下に狭く、顔認証(Face ID)搭載モデルの大画面に慣れた人にはつらいでしょう。

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カメラは現行のiPhone 11やiPhone 11 Proとは異なるシングルレンズです

 とはいえ、このモデルが4万円台前半で入手できるとなると、ちょっと話が変わってきます。今回筆者が購入したのは、容量でいうと中間にあたる128GBモデルですが、価格は5万円を切っており(税抜49,800円)、コストパフォーマンスは抜群です。

 最近のiPhoneは従来に比べると高価で、例えば現行のiPhone 11は74,800円、IPhone 11 Proは106,800円と、10万円台超えが普通、それを切っていれば安く見えるという、おいそれと手は出せない価格帯になっています。それを考えると、およそ半額の4万円台から手に入るのは、恐ろしくリーズナブルです。

 果たして本当に必要かどうか分からない新機能をふんだんに盛り込んだ結果、最大容量だと15万円に届きかねないフラグシップモデルよりは、よほどユーザ(の懐事情)に寄り添った製品と言えるでしょう。