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石焼き芋好きなイーグルスの新外国人シャギワが必ず活躍する理由

文春野球コラム Cリーグ2020

 楽天ファンにとって嬉しい動画が、球団公式Twitterを通じて海の向こうから届けられた。

 メンバーはリック・ショート、ルイス・ガルシア、ダレル・ラズナー、ブランドン・ダックワース、ジム・ハウザー、ケーシー・マギー、ライナー・クルーズ、アガスティン・ムリーヨ、カルロス・ペゲーロの9人。かつてイーグルスのユニフォームを着て共に戦ってくれた助っ人外国人選手達からSTAY HOME中のファンに向けてのメッセージだった。

 ペゲーロやムリーヨのようにメキシコリーグで活躍中の選手もいれば、ダックワースはニューヨーク・ヤンキースのスカウト。リックは、ダイヤモンドバックスの2A打撃コーチ……と助っ人たちのその後の人生は様々だ。

「同じチームとして戦うことがしばらくできていませんが、今回は手強いウイルスと戦うという意味でまた一緒のチームになれました」という粋なコメントをくれたのは、2008年首位打者を獲ったリック。2013年の日本一の立役者マギーは、「必ず野球は戻ってきます」と野球ファンへの希望をくれた。

 自分自身や家族も大変な状況のなか、日本の野球ファンへ向けて元気を届けてくれた元選手たち。今でも日本、そしてイーグルスを愛してくれているからこそのコメントであろう。

ウィーラーと米村コーチの漫才のようなやりとり

 ふと4年前の記憶が蘇る。

 試合前の練習中に当時コーチを務められていた米村理さんにご挨拶した時だった。

「かみじょう君はほんまに楽天が好きっやなぁ。ウイラー応援したってくれよっ」(米村さんはウイラーと呼ぶ)

「もちろんです!」と答える僕。

 米村さんが「ウイラー! カモン!」と呼ぶと、ウィーラー選手が笑顔で近くにきてくれた。

 そして突然、漫才のようなやりとりがはじまったのだ。

米村「ウイラー、ロク、ヨン、ゴ!」

ウィーラー「タイカノカイシン」

 えっ……(笑)。

米村「ウイラー! 寒い思てたら、暖かなって、また寒なるみたいやっ」

ウィーラー「サン、カン、シオーン」

米村「ウイラー、徳川15代将軍知っとるか?」

ウィーラー「ヨシノブサン」

米村「ほなジャイアンツは?」

ウィーラー「ソレもヨシノブサン」

米村「はよいけー!」

 はよいけーやあるかい(笑)。

「ええやろー、俺が教えこんだんやぁ。外国人選手には日本文化を大好きになって貰わんとなぁ、それが活躍にも繋がるねん」。笑いの後に真理をつくヨネさんの言葉が忘れられない。

 振り返れば、1985年阪神タイガース日本一に貢献し、2度の三冠王に輝いたランディ・バースが川藤幸三氏に将棋を教わり夢中になっていたのは有名な話。同じくタイガースで7度の二桁勝利を記録したランディ・メッセンジャーは、もやしをいれるとスープの味が薄くなるから絶対に入れないこだわりをもつほどラーメンが大好きだった。

 寿司好きと言えばロッテのブランドン・レアードや、我がイーグルスのジャバリ・ブラッシュ。ブラッシュは絶品のコハダとイカを食すため北海道遠征はテンションが高めだそうだ。ようは、日本文化を知ること、愛する事が外国人選手の活躍と大きな関係があるのかもしれない。