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【芸能界引退を発表】渡辺麻友が語った、11年間のAKB48生活で「得たもの」「失ったもの」

 AKB48の元メンバーで、現在は女優として活動する渡辺麻友(26)が、芸能界を引退したことが分かった。6月1日、所属事務所の「プロダクション尾木」が発表した。

 発表では、「この度、渡辺麻友より『健康上の理由で芸能活動を続けていくことが難しい』という申し入れがございました。数年に渡り体調が優れず、これまで協議を重ねて参りましたが、健康上の理由でしたので身体のことを最優先に考え、本人の意思を尊重し契約を終了し、芸能活動にも終止符を打たせていただくこととなりました」と報告した。

 AKB48卒業から半年時点でインタビューした「文春オンライン」(2018年6月29日付)の記事を再公開する。※日付、年齢などは当時のまま。

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 AKB48卒業から半年が経った渡辺麻友さん。完璧な容姿やファンへの対応、スキャンダルとは無縁であったことなどから「アイドルサイボーグ」とも呼ばれていました。

 渡辺麻友さんが11年間に及ぶAKB48生活の中で「得たもの」「失ったもの」とは何だったのでしょうか。そして、これからどこへ向かうのでしょうか。“ひとりだち”した麻友さんにインタビューしました。

渡辺麻友さん ©中村和孝/文藝春秋

完璧なアイドルを目指していたわけではない

――AKB48から卒業して半年が経ちました。心境に変化はありますか?

 卒業した直後は、AKB48じゃない生活に慣れるのにすごく苦労しました。不規則で忙しいAKB48時代の生活リズムを11年間も続けてきたので、そうではない生活の過ごし方が分からなくて。今も慣れたわけではないんですけどね(笑)。

 外に出て思うのは、AKB48って居心地がよかったんだな、と。居心地がよかったからこそ、11年も続けられたんだと思います。今まで当たり前に周りにいたメンバー、スタッフさんが、卒業してからぱったりといなくなってしまって。喪失感というか、寂しさは感じています。

 

――AKB48時代、渡辺麻友さんは選抜総選挙で9回連続「神7」入り。アイドルとして完璧な容姿と言動から、「アイドルサイボーグ」なんて異名もありました。

 自分自身では、「アイドルサイボーグ」を目指そうという意識でやっていたわけではないんです……。完璧なアイドルを目指すというよりは、人として真っ当に生きようとしていただけ。たまたまAKB48という枠にいたから、「アイドルサイボーグ」のように見えたんだと思います。

 私は不器用で、凝ったやり方はできなくて、地道にコツコツ頑張ることしかできません。総選挙でいい順位をいただけたのは、折れることなくその生き方を貫き通した私を見ていてくれた人が、きっと沢山いてくださったんだと思います。