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《慰安婦団体内紛でついに死者》明るみに出た尹美香の「セコい財テク術」と「安倍批判記事」

2020/06/14

genre : ニュース, 国際

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 だがUCLAが留学生に全額奨学金を支給しないことが分かると、夫が再審で一部無罪を勝ち取った際の2億4000万ウォン(約2140万円)の賠償金を充てたと言葉を翻した。しかし前述の通りキム氏の再審の結果が出たのは2018年であり、2016年からそれまでの留学費用をどうしたかは説明されていない。

 当の娘は、疑惑が浮上した後にSNS上での活動を中断。だが母親の尹氏が正式に国会議員の身分となるのを待っていたかのように、6月上旬に卒業記念写真を投稿して韓国メディアの注目を集めていた。

ソウルの日本大使館前の慰安婦像 ©文藝春秋

ソン氏の死を巡っても渦巻く疑惑

 死亡したソン氏について尹氏自身が綴ったところによると、2人が知り合ったのは2004年。慰安婦休養施設の担当者を探していた尹氏は月給80万ウォン(約7万1000円)しか提示しなかったが、ソン氏は誘いに応じた。2004年当時、韓国の大卒初任給は178万7000ウォン(約15万9000円)だ。ソン氏はそれから3カ月の間に3回も辞表を書いたが、尹氏は泣きながら引き止めたそうだ。

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ソン氏が所長を務めた慰安婦休養施設を6月7日に訪れて嗚咽する尹氏を報じた「朝鮮日報」電子版(6月12日)

 そのソン氏を巡っても今月12日、元慰安婦女性の口座を使ってマネーロンダリングしていたという疑いが報じられている。現地大手紙「朝鮮日報」によると疑惑を提起したのは、ソウル市麻浦区の慰安婦休養施設で暮らしていた元慰安婦女性の孫娘だ。孫娘がソン氏に電話して、祖母の口座から多額の現金を引き出したことを問いただしてほどなく、その死が知らされたという。同じく「国民日報」はまた、孫娘が問題の「背後にいるのは尹氏だろう」とコメントしたとも伝えている。

「朝鮮日報」は同じ日、ソン氏が最後に電話で話した相手が尹氏だと確認されたとも報じた。尹氏の秘書が「ソン氏がいる自宅に人の気配がない」と消防に通報したのは、最後の通話から約12時間後の夜10時33分のことだ。

 ソン氏の死についても野党は追及の勢いを強めているが、真相が明らかになる日は来るのだろうか。

《慰安婦団体内紛でついに死者》明るみに出た尹美香の「セコい財テク術」と「安倍批判記事」

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