イレギュラーなシーズンだからこそ大事なこと
指揮官としてまず気を付けないといけないことは怪我の防止だった。急に強度を上げると怪我につながることを想定。オーバーワークになっていないか目を光らせた。試合では無理のない範囲であえて途中交代を命じた。それはすべて先を見据えての事だった。
「先に開幕をした韓国のプロ野球では怪我人が多いという事だった。当然、これは日本でも起こりうること。こっちがコントロールをしてケアをしてあげないといけない。シーズンに入るともっと力が入る。こっちがしっかりと体の状態を見定めて慎重に起用してあげないと一年間は戦えない。みんなで一年間を戦い抜かないといけない」
6月に始まり11月上旬に終わるイレギュラーなシーズンだからこそ指揮官のマネジメント能力が大事になる。当面は同一カード6連戦が続く。大局観が必要となる。井口監督は先を見据え、様々な状況、情報を分析し誰もが経験をしたことがない一年に挑む。
「こんな年だからこそ勝ちたい。そしてマリーンズはこういう時に強いチームでありたい。イレギュラーを言い訳にはしない。イレギュラーな事が起きても動じない強いチームを作ってきた。イレギュラーなシーズンに勝つのはマリーンズ」
17日に空路、決戦の地 福岡入り。いきなり日本一チームとの3連戦に挑む。勝って勢いをつける。例年より短いシーズンだからこそ開幕ダッシュを決める。2020年。後世に残ることになるこのシーズンの主役は井口マリーンズだ。
梶原紀章(千葉ロッテマリーンズ広報)
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