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「やりたい、やるんだ、やれるんだ」

「2人とも感染したのは確かです。ただあの時点では、すでに他人に感染させる可能性はない状態だったのではないかとも思います。

 PCR検査で陽性が出たのも、死滅したウイルスか何かを検出したのかもしれません。ただそれでも検査で陽性が出たならば、そこは規則に従って行動する。10日間も入院した彼らは、不憫ではありました」

坂本勇人選手 ©文藝春秋

 こう語った原監督だが、その一方で検査を行ったことで安全を確認された選手がきちっと感染対策の施された球場でプレーできる環境が整ったという確信は得られたと語っている。そしてこの巨人の2選手の感染判明後には、日本野球機構(NPB)全体でも全選手とスタッフ、関係者のPCR検査実施が決定されて、球界全体で安心と安全を確保した中での開幕を迎えることができた訳である。

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 プロ野球の歴史を振り返ると戦後の復興期から高度経済成長へと踏み出すときも、常に球音は国民生活の中にあった。だからこそこの未曾有の厄災が世界中を席巻する中でも、プロ野球は国民と、ファンとともに前に進まなければならないと説く。

 

「本当に一番に自分たちがやりたい、やるんだ、やれるんだと、そのための環境を作りたいと思って球団と共に取り組んできました。厳しく制約された中でしたが、我々もその思いで出来るだけの準備をしてきて、いまこうして開幕に漕ぎ着けられたのだと思います」

 無事に開幕を迎えた心境を原監督はこう吐露している。

「文藝春秋」8月号と「文藝春秋 電子版」では原監督の独占告白「プロ野球は国民とともにある」を掲載。新型コロナウイルスが広がる中での開幕に向けた取り組みに加え、緊急事態宣言下での原監督自身の自粛生活の様子や連覇を狙うチームへの不安、開幕戦の試合前に選手たちに飛ばしたゲキなどの詳細が語られている。

出典:「文藝春秋」8月号

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文藝春秋

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原辰徳 巨人軍監督「プロ野球は国民とともにある」