2月は吉原・千葉の栄町、5月は蒲田、と漂浪の生活
昼間はアパレル職、夜は池袋の風俗店で働く横浜出身のE子さん(21)は、2月以降、都内近郊の色街を漂浪する生活を送っていたという。
「2月は吉原のソープに在籍。でも、客足がだいぶ落ちたので千葉の栄町に出稼ぎに行きました。5月頃は大田区蒲田のデリヘルに勤務。その店では、レベルの高い女子大生やキャバクラ嬢が大量に新規参入していて驚きました」
「ナインティナイン」の岡村隆史(50)が“女性蔑視発言”をしたのは、4月23日の深夜ラジオ「オールナイトニッポン」。「コロナが終息したら絶対面白いことあるんですよ。美人さんがお嬢(風俗嬢)やります。短時間でお金を稼がないと苦しいですから」と話し、物議を醸したのだ。
「まさに岡村さんが予言していたような状態でしたね。吉原では1日6~7万は稼げていたのに、コロナが深刻化する中で競争率がどんどん上がって、蒲田では1日2人しかお客さんが付かない日もザラ。2万円稼げれば良いほう」(同前)
風俗で働く女性たちのための無料生活・法律相談サービス「風テラス」発起人の坂爪真吾氏が解説する。
「去年1年間の相談件数は874件でしたが、今年3月以降に急増し、3~6月で1500件以上の相談がありました。今年7月上旬ですでに1800件超で、わずか半年で2倍以上。相談内容で一番多いのは『家賃を滞納してしまっている』『食べるものがない』などの生活困窮です」
相談者は20代後半が最も多く、4~5割は東京在住の女性だという。
「首都圏在住で地方に出稼ぎに行くケースもありますが、(ネット上の)掲示板などで『東京からコロナを持ち込みやがって』などとお店と源氏名を晒された事例もありました」(同前)
「ホストの初回5000円は安い」
こうした風俗嬢やキャバ嬢はホストクラブの上客でもあり、無自覚のまま各地に感染を拡大させている可能性が高い。前出のA子さんがため息交じりに語る。
「ニュースでは『夜の街、夜の街』って、くだらねぇなって感じ。ホストとか夜の街の人はちゃんと検査しているから感染者が増えているだけで、『昼職の人も検査してから文句言えよ』って思う。6月はホストが『家賃も払えない』って言うから可哀想になっちゃった。結局、先月はホストに150万くらい使いました」
なぜ彼女たちはコロナ禍の状況下でもホストクラブに通い続けるのか。ある風俗嬢は無邪気にこう話した。
「コロナ全盛期のマスクは1箱5000円以上だったでしょ。でも、ホストの初回5000円は安い。今は同じホストを指名している昼職のライバルがいなくなってラッキー。担当を独り占めするチャンスですよね」
7月上旬の週末、ホストクラブが密集する歌舞伎町のラブホテル街の四隅には私服姿のホストが佇み、界隈を練り歩く女性たちに「初回どうですかー」と忙しなく声を掛けていた。
だが、各店の懐事情をつぶさに見ていくと、一見華やかな夜の風景は一変する。ホスト歴9年のF氏(34)が打ち明ける。