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リスク評価のバランスを考える段階に来ている

 新型コロナの騒ぎを見るにつけ、私はリスク評価の仕方が大雑把で、あまりにもバランスが取れていないと感じています。人の命を脅かすリスクは「コロナ」だけではありません。他にも「インフルエンザ」や「結核」など様々な感染症で、毎年2万5000人以上が命を落としています。さらに、毎年30万人以上が「がん」で亡くなり、他にも「脳卒中」「心臓病」「肺炎」など様々な病気で命が失われています。

 また、毎年2万~3万の人びとが、みずから命を断っています。コロナによる自粛や不況が長引けば、不安になって眠れなくなったり、アルコールに溺れたりして、うつ病を発症する人が増えるかもしれません。コロナの恐怖ばかりに目を奪われていては、かえって多くの人の命を脅かすことになりはしないかと心配です。

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「Go Toトラベルで感染が拡大したら、私たちも責任を負えません。ですから、除外措置は受け入れるしかありません。でも、私たちは8月が書き入れ時なんです。せめて7月末までには、事態が収束することを願うばかりです」と前出の知人は話してくれました。

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観光業界の方々にもリスペクトを

 人びとがいろんなところに出かけて、各地でお金を落とさなければ、経済を回すことはできません。延期や中止を求めるばかりではなく、感染拡大を防ぎながらも、どうすれば観光業の人たちにもお金を回すことができるのか、みんなで知恵を絞り、協力すべきではないでしょうか。

 まずは都道府県内や近隣地域内での観光を促進する、感染拡大地域を細かく指定して東京でもリスクの低い地域の人はGo Toトラベルを利用できるようにする、新型コロナを疑う症状に該当する人は旅行に行かないよう求める、現地で三密を徹底的に避けるなど、様々な工夫の仕方があるはずです。

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 そして、観光業をはじめ耐え忍び続けている業界の方々に、医療従事者と同じようにリスペクトを送るべきです。家族旅行、修学旅行、卒業旅行、研修旅行等で、どれだけ添乗員さんや宿泊施設、交通機関の人たちのお世話になったことか。楽しい旅行ができたおかげで大切な思い出ができ、人生も豊かに彩られたはずです。そのことを、今一度想い起すべきだと私は思うのです。