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【追悼】“ノストラダムスの大予言”五島勉の遺言「日本に言い残しておきたいこと」

作家・五島勉インタビュー #2

2020/07/21
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いま挑戦しているテーマは……

―― 今日は、個人的なこともたくさんお話しいただき、ありがとうございました。五島さんのお仕事の根っこの部分を感じられたように思います。今も何かお書きになってるんですか?

五島 黙示録をテーマにしたものです。まだ書いてませんけど。

400字詰め原稿用紙に、鉛筆で書く

―― とてもシンプルな仕事場なんですね。今でも手書きですか?

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五島 ええ、私はずっと手書きです。

―― 最後になりますが、これからの日本に言い残しておきたいことがあるとすれば、どんなことですか?

五島 そうですね……。「終末を思う」というのは、自分の家族とか一番大事な人たちをどうやって守るかということなんですよ。この時代、​誰も守ってくれないわけですから。​さっきのジャガイモの話じゃないけど、この前の戦争の時も、戦後に立ち直った人というのは自分で考えていた人です。だから社会がおかしくなったとき、それに立ち向かっていく力を持つ人なら​、未来を切り開いていける​と思う。​私も長く生きてきましたけど、言い残しておけるとすればそういうことですね。「終末を思え、終末の先を切り開け、道は開かれる」

 

(【前回】伝説のベストセラー作家・五島勉の告白「私がノストラダムスを書いた理由」 を読む)

写真=佐藤亘/文藝春秋

ごとう・べん/作家。1929年北海道函館市生まれ。東北大学法学部卒。ライターとして『女性自身』創刊時から活躍。1973年に『ノストラダムスの大予言』を刊行、大ベストセラーとなりシリーズ化される。ほかの著書に『アメリカへの離縁状』『幻の超古代帝国アスカ』など。2020年6月、90歳で死去。

【追悼】“ノストラダムスの大予言”五島勉の遺言「日本に言い残しておきたいこと」

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