自分だけはゆうゆうホワイト勤務
現在、空挺団の労働環境は劣悪を極めている。隊員は朝7時には出勤し、戒田氏のシゴキに付き合わされ、深夜になっても帰れない。一方で、戒田氏は9時から5時のホワイト出勤をして、土日ものんびりしているというから驚きだ。
また、別の防衛省関係者からも以下のような証言を得ている。
「長期の海外派遣から帰国した隊員の苦労をねぎらうどころか、派遣期間中に自分が必要とする報告をタイムリーに上げて来なかったことについて数十分間大勢の前で罵倒しました。過酷な任務を日本のために頑張った隊員に対してはあり得ない対応で、まさかの屈辱を受け、その隊員は悔し涙を流した」
「部下が自分より先に帰宅するのは許さない。土日もまったく同じで、自分が出てきたときに部下がいないことが許せない」
「1分でも待たせると『オレを1分待たせるとはどういうことか!』と恫喝し、壁をなぐって穴を空ける」
筆者のもとに届いた告発は多数に及び、およそ人の上に立つのに適当な人材とは思えない。
恫喝が怖くて逆らえない
戒田氏の恫喝により部下も萎縮し、現場の些細なトラブルについても報告がきちんとなされていないのが現状で、陸自の精鋭部隊とは言えない状況になっているという。元団員はこう話す。
「結局、戒田氏は部下や現場を全般的に信じていない。本来の軍事組織であれば、団長は大まかな方針を提示し、大隊長がそれをかみ砕いて中隊長に指示し、中隊長が隊員に説明するべきなのに、戒田氏はそうしない。何かあると臨時指揮官会議と言って、しょっちゅう長々とああだこうだ説教する。自分が全部細かく指示しないと気が済まないので会議時間が延び、非効率きわまりない。
軍隊は部下を信じるところから始まっているのに、真逆の悪循環になっている。こんな指揮官のもとで中国などの他国が侵略してきたら、とてもではないが対応できる自信がない」