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まだまだある、失礼な褒め方
こうした、偏見の前提に基づいた褒め言葉には、様々なバリエーションがあります。
たとえばゲイの男性に対して、「その辺の女性より女子力高いね!」という言葉。そもそも女子力という言葉自体が、非常にステレオタイプな女性像を強調していて問題含みですが、とても失礼な褒め言葉と受け取られる場合が多いでしょう。
また、たとえばトランスジェンダー男性に対して「その辺の男よりもずっと男らしい」という言葉。これも、「トランスジェンダー男性は基本的にシスジェンダーの男性より"男らしさ"は劣っているはず」という前提が見え隠れします。
「社会的に"下に見られる“属性”なのにすごい」という含みを感じてしまう褒め言葉はこの他にも本当にたくさんの場面で聞かれるものです。
その人を性別などの属性ではなく、その人自身の努力や成果をフェアに評価する環境にしていくためには、まずこの無意識の前提となっている偏見の部分を解消していかなければならないのだと思います。今回のエピソードが、自分自身も過去にこうした発言をしてしまっていないか振り返るきっかけとなったら幸いです。
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パレットークでは、「こうあるべき」を、超えてゆく。をテーマに、LGBTQ+、フェミニズム、多様性について、漫画やインタビューを通して発信している。
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