「これ、ママだよね?」どうしてバレた?
──娘さんに、お母さんは実はAV女優なんだって発覚したのはいつだったんですか?
「小学校六年生くらいの時だったと思います。ある日突然、私のLINEに娘から『これ、ママだよね?』って私のAVの写真が送られてきて。『なぜバレた!?』って、あの時はめっちゃ焦りましたね」
──実際どうしてバレちゃったんですか?
「当時娘が女子のサッカークラブに入ってて、Jリーグのある選手のファンになったんですね。で、その選手がたまたま『当真』っていう名前で、ネットで検索した時に私の画像が出てきたらしく……。『これはもう話さないとダメだな。でもちゃんと話せばわかるかな』と思って、その日家に帰ってから話しました。こういった経緯で、あなたを育てるためにずっとそういうお仕事をして頑張ってるんだよ、っていう話をしたら、『お母さん、汚い!』みたいな感じもなく、『ありがとう。そんな思いをして育ててくれたんだね』って言われました」
──できた娘さんですよね。多感な年頃なのに。
「子供なんだけどしっかりして大人びたところもあったし、逆に幼いから素直に受け入れられたのかなっていうところもあって。そういえば、中学生の娘が1人で夏休みに実家に遊びに行った時の話なんですけど、私を守ってくれたらしいんです。下の兄一家が実家に入って住んでたんですけど、兄は私の仕事のことを怒っているので関係がギクシャクしていて、私は実家に帰れない状況だったんですね。それを見かねた娘が『おじさんって古いよね』って。『テレビに出てる女優さんやアイドルと脱いでるか脱いでないかの違いだけで、ママにはファンがいるんだよ。ママって、すごくない?』って。そしたら反対してたお兄ちゃんも、こんな子供に言われてしまったっていうので私に対する考えがちょっと緩くなって、そこから私も実家に帰れるようになりました。実家の母親が私に電話してきて教えてくれて、『あんたのこと、守ってたよ』って。その後も私の仕事については兄も私もお互い触れないですけど、良好な関係にはなりましたね」
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自分の仕事を理解し、家族との仲立ちまでしてくれたという娘さん。しかし、高校生になって訪れた反抗期では、その職業にも反発が……。後編に続く。