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パンケーキよりも「冷や飯」を食う恐怖

 菅氏はかつて導入を主導した「ふるさと納税」を巡って問題点を指摘した官僚を「左遷」したと言われている。さらに今回の総裁選でも、

《霞が関では「菅さんににらまれたら出世できない」と公然と語られるほどだ。閣僚経験者は「みんな菅政権になったときの『冷や飯』を恐れている」と話す。》(『自民議員、冷や飯恐れ雪崩』朝日新聞デジタル9月3日)

 菅首相はパンケーキより冷や飯おじさんなのである。

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 こちらを報じるほうが大事だろう。

 ちなみに加藤勝信官房長官の答弁手法は論点ずらしの「ご飯論法」と言われている。「朝ご飯は食べたか」という質問に対し、「ご飯」をわざと狭い意味にとらえ、「(パンを食べたにもかかわらず)ご飯(白米)は食べていない」と質問側の意図を曲解して回答をはぐらかす手法である。

 冷や飯とご飯論法のタッグはお似合いだが、このメシの不味さについてはもっと報じられるべきだ。官僚だけの問題ではどうやらなくなってきたのだから。

「ご飯論法」が得意な加藤勝信官房長官 ©文藝春秋

 もっと言えば、菅首相について最近報じられるエピソードとして「官房長官時代から朝、昼、晩と幅広い分野の人々と面会を重ねてきた菅首相」(朝日新聞9月24日)というのがある。情報収集に懸命だという。

 加藤官房長官は23日の記者会見で「首相は官房長官時代から様々なチャンネルから意見を聞いてきた。その姿勢は変わっていないのだろう」と話した。

様々な声に耳を傾けられるか ©JMPA

 しかし今回の日本学術会議の任命拒否の件を見ると、気に入らない意見は聞きたくない姿勢にも思える。こんな情報収集術では台無しだ。

菅新首相は多くの意見に耳を傾けられるか

「どの声もしっかり聞いてほしい。なるほど、そうかの気づきを多くを得るために」

 日経コラム「春秋」(10月3日)はこう書いた。同感だ。

産経新聞の一面コラム「産経抄」は、

「菅内閣が任命を見送ったことで大騒ぎしているが、つくづくバカらしい。」

「任命されないと、なぜ学問の自由が侵されるのかも理解できない。」

「会員に支給される特別職国家公務員としての手当が、まさか欲しかったわけでもあるまいが。」

 と書いた(10月3日)。

 産経師匠、今回はそんなのんきな話ではないと思います。