「重い処分ではありますが、『酷』というレベルとは言えないと思います」

 複数の女性との不倫が発覚した水泳の瀬戸大也選手(26)への処分について、ある元日本代表選手はそう語った。

不倫が発覚した瀬戸大也 ©getty

 日本水泳連盟が10月13日に発表した瀬戸への処分は以下の通りだ。

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・年内の水泳連盟への登録停止
・スポーツ振興基金助成金20年下半期の推薦停止
・日本水泳連盟などの教育プログラムの受講

 処分の根拠となったのは、「競技者資格規則」第8条第1項「スポーツマンシップに違反したとき」と同第6条「その他本連盟及び本連盟の加盟団体の名誉を著しく傷つけたとき」という項目である。

 処分の中でもっとも競技に影響するのは、「年内の登録停止」。これは、選手の「資格はく奪」に次ぐ2番目に重いものとなる。

 実際には、連盟による公式大会出場や強化合宿の参加、海外遠征ができなくなり、10月から11月に開催される競泳国際リーグ、12月の日本選手権にも出られないことになる。

山下泰裕JOC会長と並ぶ瀬戸 ©JMPA

処分は重い? 軽い?

 ただ、処分の重さについては、捉え方が別れている。前出の元日本代表選手は、水泳連盟がなんとか瀬戸を守ろうとした気配を感じ取ったという。

「今シーズンは新型コロナウイルス感染拡大の影響で、国内でも海外でも大会が相次いで中止され、大会で泳ぐ機会が限られてきました。だから今回の処分によって経験を積む貴重な大会に出られないのは、瀬戸にとって痛手と見ることはできます。しかし一方で、年内の試合自体がかなり少ないのも事実。もし通常のシーズンにこうした処分がされていたら、周りの選手との試合経験の差はもっと広がっていたわけですから」