妻も水泳連盟の「仲間」なだけに……
ただし、瀬戸に冷ややかな声も当然存在する。
「奥さんも、もともとは連盟の強化指定選手で、日本代表として活躍してきた人ですからね……」(前出・水泳連盟関係者)
瀬戸の夫人である馬淵(旧姓)優佳さんは、飛込みの日本代表として世界選手権に出場した女子のエース選手。飛込みも日本水泳連盟の管轄種目であり、つまり優佳さんも連盟や水泳関係者にとっては「仲間」なのだ。
「2人が結婚したときは、言ってみれば身内同士の結婚みたいなもので、それはもう『よかったな!』という感じでしたよ。ただ、こういうことになってしまうと、それが裏目に出るというかね……。
昔から知っているのですが奥さんはサッパリした性格で、結婚してからも瀬戸のために一生懸命やっていたのも見ていました。だから、来年のオリンピックのことを考えればあまり厳しい処分はできないのもわかるけれど、奥さんのことを考えると『いったい何をやってるんだ!』という怒りも湧いてきますよね」(前出・水泳連盟関係者)
処分を受けて、瀬戸はマネジメント会社を通じてコメントを発表している。
「どうしたらご迷惑をお掛けした皆様にお詫びできるかを自分自身に問い続けてきましたが、私にとってのお詫びはこれからも水泳で努力していくことだと考えています。私の無責任な行動で深く傷つけてしまった家族からの信頼を回復し、家族からも皆様からもスイマーとして再び認めていただけるよう、一からやり直す覚悟で真摯に水泳に向き合っていきたいと思います。本当に申し訳ありませんでした」
精神的なコンディションも結果に大きく影響すると言われる競泳。今回の謹慎期間が、不幸中の幸いとなり、瀬戸は家庭から立て直すことができるのか。“金メダルにいちばん近い男”の再起を待ちたい。