いやー、先週の読売新聞はすごかった。歴史に残る。

 紙面でおさらいしてみよう(後ほど書きますが「紙面で読む」のがキーポイントなのです)。

「安倍氏スクープ」で連勝の読売新聞

 まず月曜日。11月23日の1面に『安倍前首相秘書ら聴取 「桜」前夜祭 会費補填巡り 東京地検』。

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「桜を見る会」の前夜祭について東京地検特捜部が「会場のホテル側に支払われた総額が参加者からの会費徴収額を上回り、差額分は安倍氏側が補填していた可能性がある」として秘書らを聴取した。

 読売のスクープである。まず1勝。

安倍晋三前首相 ©️文藝春秋

 それにしても高級ホテルで飲み食いして5000円。残りは安倍事務所が補填してくれるってまさにお得な「 Go Toイート」だ。菅&二階が考案する前に Go Toキャンペーンをしていた安倍さん。さすが役者が違う。

 読売のスクープに他紙も続く。翌日の火曜日、11月24日。

 毎日新聞『安倍前首相側 補填か』

 朝日新聞『安倍氏側 数百万円負担か』

 必死でくらいつく毎日&朝日。しかし読売は、

『安倍氏側800万円超補填か』

 具体的な数字をはっきり。朝日の「数百万」をあっさり上回る。読売2勝目。

 3日目の水曜日、11月25日。

 朝日は1面で『安倍氏側 5年で916万円補填』。

 朝日の意地だ。読売の「800万円超」に対してさらに具体的に出してきた。しかし読売1面を見ると……。

『安倍氏側 領収書廃棄か』

 出たー、食らいつく朝日をあざ笑うかのようなスクープをまたも放つ。読売3勝目。

 トドメは翌日の木曜日。11月26日。

 読売1面『安倍氏側、記載方法照会』。

 なんと安倍氏側が2013年に「前夜祭」開催費用について、政治資金収支報告書への記載方法を総務省に問い合わせていたというのだ。そして政治団体に支出が生じれば記載する必要があると回答を受けていた。安倍氏側が政治資金規正法に抵触する可能性を認識していた根拠だという。

 読売4勝目! 圧倒的な強さである。例えて言うならプロ野球の日本シリーズで「4勝0敗」で圧勝したようなもの。

 あ……例えがマズかったか。

巨人は4連敗も…本業で面目躍如の読売新聞! ©️文藝春秋

 いや、先週の同じ頃に読売ジャイアンツは日本シリーズで4連敗したが、しかし読売本体は4連勝していたのである。