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「我が世の春」を謳歌する二階幹事長に…
さて今回の本題はここからです。
ひと通り先週の読売の紙面を振り返ったが、新聞を「紙面」で読む醍醐味をこれから発表したいのです。「スクープ」の近くにはどんな記事が報じられていたのか。
まず、最初のスクープ『安倍前首相秘書ら聴取』(11月23日)だが、私は下の記事に目を奪われたのである。これだ。
『首相の厚遇 二階派の春』
二階俊博自民党幹事長がいかに我が世の春を謳歌しているかを書いているのだが、こういう政治内幕モノの「読み物」を1面の真ん中に配置するのは目立つ。
つまりこれは読者というより「二階幹事長に見せている」のではないか。そんなメッセージすら感じてしまった。
説明を求められる中での首相への“高評価”
次の火曜日の紙面を見てみよう。『安倍氏側800万円超補填か』というスクープの下には、
『菅首相「誠実さ」評価74%』
菅さんは誠実。
読売と早大の共同世論調査で8項目で尋ねたら「誠実さ」74%、「改革意欲」73%、「親しみやすさ」71%という数字が出た。
「説明力」43%、「国際感覚」46%と低い数字も書いてあるが、2面では『首相、イメージ戦略奏功』として「庶民派」「令和おじさん」と見出しに書いている。
これはすごい。学術会議問題やコロナ対策で説明を求められている中での「誠実さ」「親しみやすさ」である。
安倍スキャンダルの独走スクープに菅&二階への好意的な記事。私は先週の読売の紙面を見て「潮目の変化」を感じたのだ。