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20代女子陸上選手が告発する“性的被害”「DMで男性局部の写真が…」「体液を出してる写真を…」

2020/12/06
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「大人の力を借りた方がいいよね」とアスリート委員長に相談

――これまで我慢していた被害について、声を上げようと、前に進んだきっかけは何だったんですか?

カオル 前からこういう問題はたくさんありましたが、今って昔よりSNSが主流になってきて、被害が浮き彫りになっていると思うんです。目に付くことが多くなってきました。それで我慢できなくなって……。

ハナ もう私たちだけの問題ではないなと思って。大人の力を借りた方がよいと考えて、アスリート委員会の高平(慎士)委員長に相談しました。

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©️iStock.com ※写真はイメージです

――7月のなかばに相談に行き、事態は動き始めました。

ハナ 私はまず、法的に対処できるのかを、弁護士さんに聞きたかったんですね。高平さんに陸連の弁護士さんを紹介してもらって、警察にも相談に行きましたた。バレーや水泳、体操などの他の競技での被害も包括して対処しようという感じになって。今はJOCのところまで上がり、私たちの手からは離れていった、という感じですね。

――中高生に被害が広がっていることも、声を上げる後押しになったんでしょうか?

カオル 将来、陸上をする子たちが、もっと快適に競技できるようにするにはどうすればいいか。中高生だとSNSの怖さまで考えが及ばないかもしれない。私自身、何の気なしに更衣室で写真を撮っていたこともあったから。そういう写真をSNSに上げると悪用されるかもしれないよって知ってもらいたかったという思いもありました。