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天皇ご一家は、夏のご静養を見合わせられた

 天皇ご一家は、新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることを受けて、夏のご静養を見合わせられた。例年夏に、静岡県下田市にある須崎御用邸や栃木県那須町の那須御用邸で過ごされていたが、今年は赤坂御所に留まられることになる。

 9月末に宮城県で予定されていた「全国豊かな海づくり大会」の開催見送りが決まり、今年の四大行幸啓はすべて開催されないことになった。恒例の地方訪問がなくなることも異例の事態だ。今回の全国戦没者追悼式へのご臨席は、両陛下の久しぶりのお出ましとなり、今後しばらくは御所内や車両からのお姿以外、拝見できないかもしれない。

2019年8月、伊豆急下田駅に到着された天皇皇后両陛下と愛子さま ©時事通信社

 昨年の夏、ご一家は8月5日に須崎御用邸からいったん帰京されている。8月6日にはお住まいの赤坂御所で黙祷された。特に近年、8月15日は行事を入れられず、天皇陛下はジョギングも慎まれていたという。

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「両陛下の全国戦没者追悼式への思いは格別のものであると拝察しています。皇室にとって非常に重みのある行事で、リモートでのご臨席などはあり得なかったのではないかと思いますし、万全の感染防止対策をとられたうえで、両陛下も直接足を運ばれることを第一にお考えになられたのではないでしょうか」(宮内庁関係者)

「もっと国民とフランクに触れ合いたいと思っておられるのでは」

 数年前、皇太子妃時代からの雅子さまの知人が「もっと国民とフランクに触れ合いたいと思っておられるのではないでしょうか」と率直な思いを語っていたことが印象に残っている。天皇陛下のご即位を前に、雅子さまのお出ましが次第に増えていき、笑顔を拝見する機会がこれほど増えることになるとは、まだあまり想像できなかった時期のことだ。

2019年8月、JR那須塩原駅に到着されて集まった人たちに手を振られる天皇皇后両陛下と愛子さま。雅子さまは90年代からお使いになっているフェラガモのショルダーバッグをお持ちに ©時事通信社

「皇太子殿下(当時)が雅子さまを支え続けておられ、雅子さまは少しずつ元気を取り戻し、自信を回復されてきています。雅子さまは“演じる”ということをなさらない、ありのままの方で、公の場で大きな笑顔を見せられたり、涙を流すというのは皇族らしからぬ行動だと批判されることも多かった。ですが、感情を素直に表現するのは本当にいけないことなのでしょうか」(前出・知人)