天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(18)は、今春に学習院大学文学部日本語日本文学科に進学され、外国語は英語とスペイン語を選択して学ばれているという。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、オンラインによる遠隔授業が続いていた。

愛子さま18歳のお誕生日に際してのご近影 宮内庁提供

 天皇陛下に、スペイン語専門学院・アカデミア カスティージァ学院長のカルロス・モリーナさんがスペイン語の授業をはじめたのは宮内庁から依頼があった2006年のこと。以来陛下はスペイン語を学ばれ続け、15年目を迎えた。学習院初等科1年生だった6歳の愛子さまが授業に参加されたこともあり、陛下が学ばれるご様子を身近でご覧になっていたことも、愛子さまがスペイン語に興味を持たれる一つのきっかけになったようだ。

 英語、フランス語とともにスペイン語を学び、たゆまぬ努力を続けてこられた陛下の伴走者ともいえるカルロス・モリーナさんに、授業の内容やご一家の素顔について聞いた。

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カルロス・モリーナさん

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赤坂御所で天皇陛下と2人だけの授業

 緊急事態宣言が発令される前、天皇陛下と最後の授業を行ったのは2月28日のことでした。授業は赤坂御所内で、対面形式で行われます。7月に入り授業を再開しています。その間、オンラインで授業を行うことはありませんでした。

天皇陛下も学ばれたという中級クラスの教科書

 いつも赤坂御用地の門から車での送迎があり、時速20キロほどのゆっくりとしたスピードでしばらく赤坂の森を抜けていくと、御所へ到着します。授業の時間は、50分から1時間ほどが目安です。今は新型コロナウイルス感染症対策のため、非常に大きな部屋が用意されていて、窓を開け、お互いに十分な距離をとって行われました。

4月10日、マスクを着用され、尾身茂氏からご進講を受けられる天皇皇后両陛下 宮内庁提供

 7月にお目にかかった時、陛下はマスクを着用されていました。服装についても同じことが言えるのですが、陛下がどのような装いをされているかが大切で、陛下に合わせて私もマスクを着用して伺いました。だいたい15分前には控え室に入り、準備が整うと別室で授業を始めます。開始前にお茶やお手拭きなどを持ってきてくださる方がいますが、その後は陛下と2人だけで授業を行います。