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前澤友作・ZOZO前社長が語る「毎日10万円を10人に配り、1本数百万円のワインを飲む」理由

「全社で上場を目指します」。「ZOZO」創業者で、スタートトゥデイ社長の前澤友作氏は、今年の元日、日本経済新聞に掲載されたカラー広告で、13の事業を始動させることを大々的に発表した。さかのぼること1年半。2019年9月に前澤氏はファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOの保有株式の大半を売却し、代表取締役を退任することを明かしていた。

 前澤氏が新しく手掛けるのは、(1)フィンテック事業、(2)ひとり親の養育費保証事業、(3)ペットを幸せにする事業、(4)サバの養殖事業、(5)釣りSNS事業、(6)自宅で健康チェック事業、(7)医療介護マッチング事業、(8)プライベートジェット事業、(9)海中旅行事業、(10)有名人にあなた向けの動画を注文できる事業、(11)子供の才能を伸ばす事業、(12)大学生向け履修管理アプリ事業、(13)政治家の選挙活動支援事業の13事業だ。

 前澤氏は月刊「文藝春秋」の2時間におよぶインタビューで、事業立ち上げの意図を次のように語っている。

前澤友作氏(スタートトゥデイ社長)

総額約100億円の出資

「『事業家の皆さん、出資しますので一緒にやりましょう』という想いで、昨年、出資先を探すために『10人の起業家』という企画を打ち出しました。そこでご縁のあった企業に加え、自社で事業も立ち上げました。総額約100億円の出資ですが、たとえば(2)のひとり親支援事業は、元パートナーからの養育費の支払いを保証するための企業を設立しました。日本では離婚による母子家庭のうち養育費を受け取れていない方が75%を占めるなど、養育費は大きな社会問題となっている。新会社ではひとり親に対し、養育費を安定的に受け取れるように、法律の専門家と協力してサポートします。

 出資の仕方は事業によってさまざまです。僕が100%株主を務める事業もありますが、そうでないのもある。ただ共通するのは、単に投資家として出資するのではなく、創業した経営者と事業規模を大きくするため、経営方針にまで深くコミットするつもりです。VC(ベンチャーキャピタル)のように上場させて株を売り抜けて儲けようという考えは毛頭ありません」

 なかでも特に思い入れがあるのがフィンテック事業だという。

「これまでとは違った新しいお金の流れをつくるための電子決済事業にしたい。この事業を通じて、お金で苦しむ人を1人でも減らし、世間の方々がお金の価値観を見直すきっかけにしたいと思っています」