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「生徒にとっては話しやすい距離の近い先生で、親しみをこめて、みんな『ヨウイチロー』って呼んでいました。不登校の子の家に通って学校に来るよう説得したり、授業中に寝ている生徒を見つけても怒らずに『先生も昔はロッカーに枕を常備するほど寝ていたけど、そこまではするなよ』って諭してくれたり。ウチの学校は学内でスマホ禁止なんですけど、バレたときも『今回だけだぞ』と内緒にしてくれました。生徒サイドにいつも立ってくれる話のわかる先生でした」(同校在校生)

 生徒の心を掴んでいた中村容疑者は、複数の生徒とLINEを交換し、自宅にも気に入った生徒を招き入れることがあったという。男子校の男子生徒と男性教師という関係性の中で、生徒側が警戒心をつい緩めてしまうという状況があったのだろうか。

逮捕のニュースを知り「やっとか…」

 生徒の性被害について知る別の在校生はこう証言する。

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「ヨウイチローの趣味は、以前から一部の生徒で噂になっていた。逮捕されたことをニュースで知って、僕は『やっとか…』って正直思いました。修学旅行の子以外にも、何人かが被害にあったという話も聞きました。修学旅行で被害に遭った子は、クリっとした目が特徴の純朴そうな男の子。ヨウイチローのお気に入りは、大体そういう“かわいいジャニーズ系”。先輩たちのあいだでも彼の“かわいい子好き”は噂になっていた」

生徒を招き入れていた中村容疑者の自宅マンション Ⓒ文藝春秋

 中村容疑者の自宅は、同校から程近い家賃7万円前後のワンルームマンション。仲のいい生徒たちの"たまり場"になっており、自身も呼ばれて「家に行ったことがある」という生徒はこう語る。

「僕も先生の家に行ったことがありますが、イタズラはされてないし、2回目以降も自分の意思で遊びに行ってました。家ではゲームをさせてもらったり、アニメを観たりしていました。寿司をご馳走になった生徒もいます。バツイチだと聞いてますし、男子に興味があるとは思いませんでした」(同前)