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「安倍前首相は韓国の“国民情緒”をつかめなかった」文在寅大統領のブレーンが歴史問題に吠えた!

「徴用工判決」によって日本製鉄や三菱重工など日本企業の資産が次々に差し押さえられ、まもなく強制的に売却されようとしている。

 韓国はそこにさらなる追い討ちをかけてきた。

 戦時中に従軍慰安婦だったと称する人々が韓国ソウル中央地裁に日本政府を訴え、裁判所は日本政府に慰安婦1人あたり1億ウォン(約1000万円)を支払うよう命じる判決を出したのだ。

徴用工への賠償を訴えるデモ

 だが、国際慣習法上、主権国家が外国の裁判で被告とされることはありえない。しかも、2015年の日韓慰安婦合意では「最終的かつ不可逆的な解決」を世界に向けてアピールしていた。それにもかかわらず、韓国は国際約束を一方的に破棄。さらにGSOMIA(日韓秘密軍事情報保護協定)の破棄表明、自衛隊機へのレーダー照射など、韓国が日本に対して行ってきた敵対行為は枚挙に暇がない。

 いったい韓国は日本との断交を望んでいるのだろうか?

“文在寅のブレーン”の正体

 外交交渉をするには、まず相手国の内在論理を知らなければならない。

 韓国の外交政策のキーマンは、韓国大統領府の文正仁・統一外交安保特別補佐官(69)である。文在寅大統領の外交・安全保障における最大のブレーンとして、同氏は強い影響力を持っている。

 文氏は韓国の名門・延世大学政治外交学科教授を長らく務め(現在は名誉特任教授)、金大中、盧武鉉大統領時代に政権中枢で大きな役割を果たした。とりわけ北朝鮮に宥和的な「太陽政策」の企画・立案に関与し、南北首脳会談にも同席している。

文正仁氏(韓国大統領府 統一外交安保特別補佐官)

 文氏は約1年前には国際会議で「北朝鮮の非核化が行われずに在韓米軍が撤退したら、中国が韓国に『核の傘』を提供し、北朝鮮と交渉する案はどうだろう」と中国側に問いかけ、物議を醸した。

 凍りつく日韓関係について、文氏はどう見ているのか? 同氏は「文藝春秋」のインタビューに応じ、現在の日韓関係について語った。まずは日本に対する文氏の思いを聞こう。

「韓国の国民情緒に合わない」

「日本では『徴用工問題が解決されなければ、韓日首脳会談や韓日中三カ国首脳会談は難しい』との報道があるが、それは望ましくないと思います。むしろ、徴用工問題があるからこそ、首脳会談は開かれるべきです。会ってこそ解決の糸口がつかめるのではないですか。