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【阪神】2位死守を掲げる阪神のモチベーションと、2014年のCSの奇跡

文春野球コラム ペナントレース2017

2017/09/29
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阪神が巨人に4連勝! 2014年のCSファイナルステージ

 あの年、個人的にはこれが大きかったように思う。阪神はリーグ優勝こそ巨人にさらわれたものの、来るCSのファーストステージで戦うことが濃厚であった広島に対しては9月・10月の終盤で4勝1敗と大きく勝ち越していた。

 また、先述した4人の外国人選手はみんな個人タイトルがかかっており、ベテランの福原忍も自身初となる最優秀中継ぎ投手のタイトル、また当時2年目だった藤浪晋太郎も高卒新人からの2年連続二桁勝利がかかっていた。それもあってか、主力選手の多くがシーズン終了まで高いモチベーションを維持しながら、必死で戦っていたように思う。だからこそ、その後のCSでの奇跡につながったのではないか。

 2014年のCS。繰り返しになってしまうが、2位・阪神がファーストステージで広島を撃破し、ファイナルステージで優勝チームの巨人を相手に痛快な、本当に痛快な4連勝を飾って、いわゆる下剋上からの日本シリーズ進出を決めた。

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 それまで大一番に弱いというレッテルを貼られていた阪神があんな勝負強さを発揮するなんて、ファンとしても、いやファンだからこそ信じられなかった。とりわけ印象に残っているのは、センター・大和の美技連発。あの大和が今はセンターを守っていないというのも、いろいろあったとはいえ、なんとも不思議なものである。

 果たして、今季の阪神はどうなるのだろう。

 残り試合もわずかとなった今、3位・DeNAに苦戦するなど、チーム状態がなかなか上向きにならない(昨日は大勝したが)。2014年のシーズン終盤のように、最後の最後でチームに勢いがつくような勝利を積み重ねられれば、それがCSへの弾みになると思うのだが……。

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※「文春野球コラム ペナントレース2017」実施中。この企画は、12人の執筆者がひいきの球団を担当し、野球コラムで戦うペナントレースです。コラムがおもしろいと思ったらオリジナルサイト http://bunshun.jp/articles/4323 でHITボタンを押してください。

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