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最初に気づいたのは中村奨吾…ロッテ・井口資仁監督が今年から腕時計をつけ始めた理由

2021/02/19
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「若い選手を思い切って起用したい」

「毎年、同じことをしていたらダメ。強いチームだっていつも変化をしている。こっちも負けてはいられない。色々な事を試して可能性を広げないといけない」と井口監督は語気を強める。勝負はいつだって勇気を振り絞ってチャレンジをしないといけないのである。しかし時には躊躇する時もある。弱気が芽生えた時にこのチャレンジ精神が詰まった時計が背中を押ししてくれるのではと考えた。現在、新たにチーム名に合わせたマリンブルー色の時計も注文した。開幕には間に合う形で届く予定だ。 

「若い選手を思い切って起用したい。それがオレのチャレンジ。キャンプではずっと若い選手の調子や行動を見てきた。使ってみたい選手は多い。色々な意味でトライしたい。今年はそんな年にしたいね」

©梶原紀章

 指揮官は左手につけている時計を大事そうにさすりながら強い決意を口にした。石垣島でのキャンプでは松中信彦氏を臨時コーチで招へい。新たな指導法を取り入れた。野手総合兼内野守備コーチには森脇浩司氏を招へい。今までにない守備への意識を植え付けている最中だ。キャンプは2月12日に打ち上げ沖縄本島に移動し練習試合を繰り返す。安田尚憲内野手、藤原恭大外野手、山口航輝外野手などの若手はほぼフル出場で起用。これまで一軍経験の少なかった若手投手も次々と登板させ新たな可能性を模索している。

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「いつだって変化は大事。自分でもう無理とか、これでいいやと思った瞬間にプロは終わり。つねに色々な事にチャレンジしないとね。それは選手たちにもずっと言い続けている」

 目指すはパ・リーグの頂。挑戦するのは1974年以来のリーグ1位でのリーグ優勝だ。そのためには4年連続日本一のホークスに挑み、勝たないといけない。昨年は10月にゲーム差ナシまで詰め寄る優勝争いを演じたが最後は14ゲームの大差をつけられた相手。難敵にチーム一丸、チャレンジ精神で挑む。開幕も、そして最後までチャレンジ精神のこもった時計と共に歩む。もちろん栄光の瞬間も指揮官と共にあるはずだ。

梶原紀章(千葉ロッテマリーンズ広報)

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