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「お前の夫が浮気している」で離婚にまで追い込んだ

 そして、2018年5月頃に赤堀が『他の保護者から碇の子供のトラブルのことで訴えられている。解決のためにはカネが必要。暴力団とつながりのある“ボス”がトラブルを解決する』などと架空のトラブルをでっちあげ、約50万円を碇から詐取した。

 その次は『碇の夫が浮気をしている』と嘘をつき、『浮気相手のキャバ嬢が妊娠した。キャバ嬢のバックにいる暴力団と交渉しているので慰謝料が必要』『お前の夫の浮気調査費用を“ボス”が立て替えている』『夫との離婚裁判で書面代が必要』などとありもしない話を次々に碇に信じ込ませ、カネを引っ張った揚げ句、ついには2019年5月に離婚に追い込んだ」

事件をめぐる人間関係の構図 ©共同通信社

 そして赤堀は碇を精神的に追い詰め、食費を切り詰めさせた。

「『(裁判で)離婚の慰謝料を多く取るために生活が困窮していると見られた方が有利だ』などとして、2019年8月頃から3人の子供に対する食事制限を指示していました。死亡時の翔士郎ちゃんの体重は10キロ前後しかなく、体はやせ細り、あばら骨が浮き上がった状態でした。同年齢の平均体重の半分ほどだった」(社会部記者)

現場となったマンション ©文藝春秋

「監視カメラで“ボス”が見張っている」

 赤堀が“ボス”と呼んで恐れさせていたのは、実在するママ友。実際には無関係のママ友を、まるで暴力団に近い人物であるかのように説明していたという。

「食事制限中、赤堀は碇に対し、『監視カメラで“ボス”が見張っている』などとも言っていた。騙し取った金額は起訴されているだけで約200万円だが、そのカネというのも元々は碇が受け取っていた生活保護費や児童扶養手当などの毎月約20万円の収入。

 立件には至っていないが、県警は赤堀がそのほかにも碇の車を売却させたり、複数の消費者金融から借金させて、合計で1200万円ほど引っ張ったとみている。赤堀は碇から詐取したカネをパチンコなどの遊興費や家具や洋服の購入費にあてていたようだ」(前出・捜査関係者)

赤堀恵美子容疑者

 食事制限を強要するようになってから約9カ月、痩せ細っていく翔士郎ちゃんに周囲も気付いていた。不審に思った幼稚園の関係者がたびたび碇の自宅を家庭訪問している。

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