警察が最凶と恐れるトクリュウ型犯罪集団「ナチュラル」。2000人ものスカウトたちが路上やSNSで女性を狙い、次々と風俗店へ送り込む。独自の「闇アプリ」で支配された組織は、年間数十億を稼ぎ出し、裏切り者には凄惨なリンチを加えるという。暴力団や警察官までも飲み込む、この地獄のような組織の実態とは――。
ここでは、組織の実態に迫ったルポルタージュ『捕食 欲望をカネに変えるトクリュウ型犯罪集団「ナチュラル」の闇』(著=清水將裕・日本橋グループ*、講談社)より一部を抜粋。スカウトの紹介で、歯科衛生士から風俗嬢になったアリサについて紹介する。(9回目から続く)
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お気に入りホストからの提案で同棲
璃音と出会ってから1ヵ月が経った頃、一緒に住むことを提案された。アリサが振り返って言うには、「おそらく璃音にはまだカネ払いのいい太客がいなくて、自分が結構ハマっていたこともあって目を付けたのだろう」と。
同棲が始まるのとほぼ同じ頃、璃音はアリサに、店でもっとカネを使ってほしいと言い出した。すでにこの頃、月に100万円近く使っていたが、璃音は自分がランキング上位のナンバー入りを果たすには、まだまだ足りないという。アリサは、もうどっぷりと相手の言いなりになっていた。
「つい2ヵ月くらい前まではホスト初心者っていうか、友だちに連れられて初回で行ったばかりだったのに、いつのまにか一緒に住むまでになっていましたね。私は、昔からモテるタイプではなかったので、ホストに優しくされて、かなり舞い上がっていた部分もあったのでしょうね。
むこうも、仕事で私に接しているのはもちろん分かっていたんですけど、同棲までするっていうことは、特別扱いなのかなって解釈していました。でも、たぶん私があんまり免疫なかったので、おカネとれると思ってあっちがガンガン来たんだと思います」
