「不適切異性交際をした」。ここに2020年の沖縄県警職員懲戒処分台帳がある。氏名や所属などの個人情報が黒塗りで、「いわゆる“のり弁”といわれる行政文書」(地元メディア記者)だ。

 そこには、同年の12月24、25の両日に2人の警察官が減給100分の10の懲戒処分を受けていたことが記されている。

2020年の沖縄県警職員懲戒処分台帳(筆者撮影)

「処分を受けた2人は、交通部幹部の50代男性警視Sと、休職中の40代女性巡査部長M(いずれも処分当時)。処分に至った背景には、まさにドロドロの愛憎劇があったといいます」(県警関係者)

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50代男性警視Sが部下の女性職員と共に帰宅すると…

 “事件”が起こったのは、亜熱帯の島に照りつける日差しがようやく和らぎ始めた20年10月某日のことだった。

 その日、帰宅の途についていた男性警視Sの傍らには、部下の女性職員の姿があった。

(※写真はイメージ) ©️iStock.com

 連れ添った2人は、本島中部のSの自宅マンションへ。Sは離婚調停中で本妻とは別居中の身だったとはいえ、この女性職員とは事実上の不倫状態にあった。現場にはもう1人、別の女性の姿もあった。Sとともに処分されたM。

 身を潜めるように、Sの帰宅を待っていたMは仲むつまじい二人の姿を見た瞬間、胸の中で何かがはち切れた。「結婚するって言ったじゃない!」。Mはそう叫びながら、Sに詰め寄ったという。

「Sの女好きは昔から有名でした。過去にも同じようなことをしでかして、処分を受けています。決してイケメンでもダンディでもありません。どうしてモテるのかと話題になるぐらいでした」(事情を知る県警職員)

Mとの関係は、おなじ警察署に勤務していた2015年から

 過去にもたびたび、不適切な異性交際を繰り返してきたというS。Mとの関係が始まったのは、ふたりがおなじ警察署に勤務していた2015年のことだった。

 Mと勤務地が重なったことがある50代男性警察官は、その印象について「40代には見えない沖縄美人です。グラマラスで胸も大きく、一緒に勤務する男性警察官たちを誘惑することもありました」と振り返る。

 別の男性警察官は、「警察学校入校時から気が多いことで有名でした。当時の教官にも色っぽい視線を投げかけることがあり、『教官と付き合っている』という噂が流れたこともありましたね」と話す。