1ページ目から読む
2/2ページ目
深刻さを自覚しにくい時期だからこそ、しっかり伝えること
見落としがちな性的ないじめ 気づく、受けとめることができる大人に
――遊びの形をとりつつ、実は深刻ないじめが
スカートめくりやズボン下ろし、お医者さんごっこやカンチョーなど昔もあったなぁとか、微笑ましいとさえ感じる人もいるかもしれませんが、これは性別に関係なく「性的ないじめ」、性暴力の1つです。子どもがその被害者や加害者にならないように、大人はそれを見落とすことなく、相手の人権を侵害し深刻な心の傷を与える可能性があることを伝えなければなりません。
「ふざけていただけ」「○○ちゃん笑っていたよ」などと子どもが言ったとしても、性や性器は人権そのもの、大事にする必要があること。遊びの形をとりながら相手を攻撃したり馬鹿にするようなことを言ったり、したりすることは、人間として恥ずかしく、力のある人が力の弱い人をもてあそぶ卑怯なふるまい(行為)であることを丁寧に伝えましょう。深刻さをあまり自覚しにくい時期だからこそ、大人がしっかり伝えることが必要です。
【後編を読む】愛情を感じるのは「特別扱い」を受けるとき 自分と他者を大切にできる大人に成長する、性教育“2つのポイント”