Q 「オリンピック組織委員会」と「日本オリンピック委員会」、何が違う?

 オリンピック開催についてのニュースが続く最近、しばしばテレビで「東京オリンピック・パラリンピック組織委員会」という言葉を聞きます。一方で、バルセロナ五輪柔道男子金メダリストの古賀稔彦氏が先日亡くなられた際、コメントをされていた山下泰裕氏の肩書きが「日本オリンピック委員会」の会長となっていました。

 素朴な疑問なのですが「東京オリンピック・パラリンピック組織委員会」と「日本オリンピック委員会」の違いはなんでしょうか。それぞれどのような役割を担っているのでしょうか?(50代・女性・無職)

「日本オリンピック委員会」会長の山下泰裕氏 ©文藝春秋

A 常設の組織と「期間限定」の組織です

 日本オリンピック委員会(JOC)は常設の組織。IOC(国際オリンピック委員会)に加盟する日本代表の組織です。東京オリンピック・パラリンピックが終わっても組織は続きます。

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 一方、組織委員会は、東京でのオリンピック・パラリンピックを開催するために組織されました。日本オリンピック委員会と東京都によって設立された財団法人です。したがって、オリンピック・パラリンピックが終われば組織は解散します。

都庁を訪問し、小池百合子都知事(右)と会談にのぞむ、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長(2021年2月19日) ©AFLO

 あくまで一時的な組織ですから、さまざまな関係団体から出向した人たちによって構成されています。

 組織委員会として職員も採用していますが、この人たちの契約は2021年9月末までで終了します。

 オリンピック・パラリンピックを成功させるために作られた組織ですから、五輪のマスコットの選定や聖火リレーの実施などのたびにニュースになるのです。

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